高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない。中国事情に詳しいフリージャーナリストの西谷格氏が中国国内のリアルな反応をレポートする。
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悪化の原因の一つは、薛剣駐大阪総領事がSNSに投稿した「汚い首」発言。しかし、実はこの投稿は一般の中国人にはほとんど知られていない。
筆者が確認した限り、中国の主要なニュースサイトではまったく報じられておらず、記者会見のやり取りを記録している中国外交部のホームページでも、該当部分の質疑が抜け落ちている。
ネット検索すれば薛剣氏の発言も見つかることは見つかるが、ごく普通の中国人はそこまで調べないだろう。多くの中国人は「日本が一方的に武力攻撃を示唆してきた」と捉えている。
結果、ネット上では日本に対する罵詈雑言が広がっている。原爆投下について触れるコメントが目立つほか、日本への旅行を計画している現地の人々を、牽制するような投稿も多い。
《日本人は毎日のようにあなたたちを害虫呼ばわりして、『中国人のせいで日本がダメになった』『早く出て行け』と罵っている。それでよく平然と喜んで日本に旅行に行けるよな》
《何人か売国奴がいるね。日本に居たいなら、そのまま居ればいい。もう二度と戻って来るな。顔もブサイクで、頭も悪いんだから、その遺伝子を日本に残すのはむしろいいことだ》
かなり激しい投稿である。とはいえ、なかには現実的な心配をする人も。
《今は政治問題よりクマ出没のほうが恐い》
国営通信社「新華社」や、日本のNHKに相当する国営テレビ局「中国中央電視台(CCTV)」は、高市首相の名前を文字って「問題を起こす『毒苗』」などと報道。「『台湾は中国に帰属』と日本は前々から承認している」と主張した。
だが、台湾の帰属についての日本の立場は1972年の日中共同宣言にある通りで「台湾が中国に帰属することを承認」はしていない。
中国側もトーンダウンも
そうしたなか、中国側も若干トーンダウンしてきたような印象もある。21日には「日本はすでに代償を支払った」と題した記事が注目を集めた。ウェイボー上では、「日本はすでに代償を支払った」とのハッシュタグは1.4億回閲覧され、トレンド1位になるまで拡散された。記事中では遼寧大学日本研究センターの陳洋客員研究員が以下の2つの可能性があると指摘した。
1つは、発言の撤回まではできないとしても、外交の場で間違った発言をトーンダウンさせ、外務省などの専門部署が火消しを行い危機の拡大を避けるというパターン。
もう1つは、高市首相が国内外の批判を無視し、挑発的な言動を取り続けるというパターンだという。この場合、支持率は下落し短命に終わるだろうと陳氏は予測している。
筆者が取材した上海在住の日本人駐在員は、動向は注視しているとしつつも、冷静な見方をしている人がほとんどだと語る。
「今のところ特に影響はありません。ここ数年、半年おきぐらいに揉めているので、現地の中国人にとってはまたかという感じ。
ただ、日本企業のなかには中国離れが加速するとは思うので、動向に注意はしています。盛り上がっているのはメディアとSNSが中心。現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんどです」
日本側は今のところ静観を続けており、中国側の態度を煽るようなことはしていない。日中関係はどうなっていくのか、まだまだ予断を許さない状況である──。
取材・文/西谷格
https://www.news-postseven.com/archives/20251126_2078130.html/2
引用元: ・「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応 [11/26] [昆虫図鑑★]
そらそうだろw侵略して来ない日本より身の回りに蔓る盗人の方が恐く脅威だからな
一人っ子なのに、徴兵とかになったら困るし。
いちいちそれに反応しても無意味だと思ってる