この新研究は、ヒトラーがユダヤ人の血が流れているという説を否定するものでもある。
第2次世界大戦中の流行歌には、ヒトラーの体の構造をやゆするものが多くあったが、科学的根拠はなかった。
科学者と歴史家から成る国際チームによる今回の研究結果は、ヒトラーの性的発達に関する長年の疑惑を裏付けるものとなった。
ドイツ・ポツダム大学のアレックス・ケイ氏は、「ヒトラーが生涯を通じて女性と一緒にいると落ち着かなかった理由、あるいはおそらく女性と性的な関係を持ったことがなかったであろう理由について、誰もはっきりとは説明できなかった」「しかし、彼がカルマン症候群だったことが分かった今、カルマン症候群こそが探し求めていた答えになるかもしれない」と述べた。
この研究結果は、チャンネル4で15日に放送されるドキュメンタリー番組「ヒトラーのDNA:独裁者の青写真」で紹介される。
番組制作会社ブリンク・フィルムズによると、遺伝子検査の結果、ヒトラーはカルマン症候群だった可能性が「極めて高い」ことが判明し、自閉症、統合失調症、双極性障害の遺伝的素因についても「非常に高い」スコア(上位1%以内)を示した。
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この遺伝子検査は、ヒトラーが拳銃自殺したソファから採取した血液サンプルによって可能になった。
ブリンク・フィルムズによると、カルマン症候群はしばしば「テストステロン値の低下、停留精巣、そして小陰茎症につながる可能性がある」という。
遺伝子検査の結果は、ヒトラーの祖母が雇い主のユダヤ人に妊娠させられ、ヒトラーにはユダヤ人の血が流れていたという説を否定している。
ブリンク・フィルムズは、「DNA分析の結果、Y染色体のデータがヒトラーの男系親族のDNAと一致したことで、この説は覆された。もしヒトラーが(婚外の関係を通じて)ユダヤ人の祖先を持っていたなら、一致は見られなかったはずだ」と付け加えた。
中世のイングランド国王リチャード3世の遺骨の身元確認で知られ、このプロジェクトにも携わった遺伝学者のトゥリ・キング氏は、ヒトラーの遺伝子は、ナチスによってしばしばガス室に送られた人々の範疇(はんちゅう)に入るものだと述べた。
キング氏は「ヒトラーの政策は完全に優生学に基づいている」「もし彼が自身のDNAを見ることができたなら、まず間違いなく自分自身をガス室に送っていただろう」と述べた。
11/14(金) 15:13配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/482c1a0420af01a9ee353b3abd9533f66a7ef8b3

引用元: ・ヒトラーのDNA検査、遺伝性疾患の可能性大 「もし彼が自身のDNAを見ることができたなら間違いなく自分自身をガス室に送っていただろう」 [樽悶★]