どんどん安くなるエネルギー貯蔵システム、テスラはEV並みの量を生産へ
「2年前は補助金があることが事業の前提だったが、システムの価格が下落しているので今後は補助金なしでも事業が成り立つだろう」――。
2030年度までに計2000億円を蓄電事業に投資する計画の三井住友ファイナンス&リース 地球環境部門統括 環境エネルギー本部 サーキュラーエコノミー本部担当の代表取締役 専務執行役員の関口栄一氏は、蓄電池ベースの蓄電システム(Battery Energy Storage System:BESS)を用いた蓄電所事業の今後の見通しについてこう述べた。日本のBESSベンダーであるパワーエックス(岡山県玉野市)も、「2年前の予測を超える勢いで電池セルなどの価格が下落している」と驚きを隠さない。
BESSは2年前の半額以下に
実際、各種の電池セルの価格を調査している中国・上海金属市場(SMM)は、2025年10月時点の定置用のリン酸鉄リチウム(LFP)系蓄電池で電流容量が314Ahのセルが1kWh当たり34~42米ドル(1米ドル=150円換算で約5100~6300円)であるとした。これは2~3年前は2030年以降に実現すると考えられていた価格だ。それが5年前倒しでやってきた格好だ。
蓄電池だけでなく、変圧器など周辺機器を含むBESS向けのシステム全体でも価格下落は顕著だ。2017年は1kWh当たり614米ドル(9万2100円)だったが、2020年には約半額の同294米ドル(4万4100円)に下落。2022年にリチウムが高騰したことなどで価格が一度上がったが、そこから2024年にはさらに半額弱になった。
しかも、これは世界市場での平均的な価格。中国のBESSベンダー最大手である陽光電源(Sungrow)は、「中国市場では、1kWhあたり101米ドルまで低下している」と言う。これは今後、世界にもその価格水準が波及してくる可能性が高いことを意味している。
既に、電池メーカーはもちろん、BESSベンダー大手は米Tesla(テスラ)と米Fluence(フルーエンス)の他は、多くが中国企業または中国系だ。中でも上位数社は、既に40G~50GWhの導入実績、または受注実績がある。しかも今後は生産規模をさらに増やす計画を立てている。コストの低減は当面、止まりそうにない。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03385/103100004/
引用元: ・蓄電池の価格下落が止まらない。日本製ですら2年前の半額以下に。深夜電力でも採算が取れるレベルに [422186189]
これじゃレドックスフロー撤退も仕方ないか