◆自民党本部前から官邸前へ「はしご」
 「移民政策はんたーい」「自分の国にかえれー」。東京・永田町では目算で約800人が自民党本部に向かってシュプレヒコールを繰り返した。小雨の中、午後2時から2時間半、声を上げ続けた。午後6時からは、歩いて10分ほどの首相官邸前でも数百人が声を上げた。続けて参加した人が多かったようだ。 
  この日のデモは東京、大阪、名古屋、福岡など都市部に加え、アフリカとの交流促進を目的に国際協力機構(JICA)のホームタウンに認定されていた千葉県木更津市などでも行われた。これほどの規模で行われるのは異例とみられる。 
 ◆古参の参加者に混じって 
  自民党前でマイクを握った女性は「ごみを散らかしたり、病気を持ってくる。分からない外国語で騒いでキモい」。極端で外国人への偏見と嫌悪に満ちている。従来の外国人排斥デモで「よくある主張」だ。かつてデモ取材で出会った古参参加者の姿もあり、こうした主張を繰り返していた。 
  ただ、この日は「初めて参加した」という人も目立った。 
「X(旧ツイッター)でデモを知って参加した」という都内の看護師の女性(50代)は「治安が悪くなっている。夕方、河川敷に犬の散歩にいくと、顔の黒い人たちがフードをかぶって歩いていて怖い」。友人の女性は「日本人は借金して大学を出るのに、中国人留学生は奨学金を無利子で借りることができ優遇されている」と取材に話した。
◆自民党や政府への不信をぶちまけた
情報源を問うといずれも「SNS」だった。こうした情報はSNSにあふれ一部のユーチューバーも主張する。ただ統計上、外国人が増えたため犯罪も増えたという事実はない。中国人留学生の奨学金の優遇も参院選時に一部候補者らが主張したが、虚偽と判明している。
取材を続けると、「治安が不安」「外国人は優遇されている」というこうした誤解に基づく声は多かった。印象的だったのは「娘がいるので外国人が増えるのは怖い」と話した豊島区の女性(60代)だ。「国は移民を受け入れていないと言いながら、日本に暮らす外国人が増えているではないか」と自民党や政府への不信をぶちまけた。
◆保守派に配慮?政府は丁寧な説明せず
引用元: ・【東京新聞】移民反対デモに「新顔」が目立ち始めた 女性、若者、家族連れ…外国人への不安・不満の根拠は「SNS情報」 [おっさん友の会★]
全国16カ所で「移民政策反対」デモが同時開催され、異例の規模となりました。
従来の参加者に加え、女性や若者など「新顔」が目立ち、参加のきっかけの多くはSNS情報でした。
参加者の訴えには、治安悪化や留学生の優遇といった統計的根拠のない誤解に基づく不安が多く含まれていました。
 🔍【補足・背景】 
 政府は「移民政策はとらない」としつつも、深刻な人手不足を背景に、技能実習生など実質的な外国人労働者の受け入れを拡大しています。 
 この結果、在留外国人数は過去10年で約1.7倍に急増しており、「移民は増えていない」という建前と現実の間に大きなズレが生じています。 
 政府がこの実態について丁寧に説明していないため、国民の間に不信感や不安が募り、それがSNS上の情報に流れている状況です。 
 💡【豆知識】 
 外国人の増加は、日本の「生産年齢人口」(主に働く世代)の急激な減少を補うという、経済的な必要性から来ています。 
 この受け入れが滞ると、将来的に経済成長の維持や、私たちの生活に必要なインフラ(公共サービス)の維持が困難になる可能性があると専門家は指摘しています。 
 🌐【AI視点】 
 記事が指摘するように、統計上、外国人が増えたからといって、すぐに犯罪も増えるという事実は確認されていません。 
 誤解に基づく不安が増加し続けると、結果的に必要な外国人労働者の受け入れが阻害され、日本経済全体に悪影響が出ることが懸念されます。 
 ☕【一言コメント】 
 小雨の中、フードをかぶってデモに参加している人も、誰かから見たら「顔のよく見えない人」に見えるかもしれない。 
 
 
 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 