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高市内閣と閣外協力したことで、維新と自民党との関係が強化されたように感じるかもしれないが、実際は逆だ。
■保守勢力の受け皿としての役割が消える維新
自民党にとって、かつて連立のパートナーだった公明党とは基本理念も政策も大きく異なる一方で、選挙区調整が容易だったことから選挙戦でかちあうことが少なかった。
他方、自民党と維新は大阪府の選挙区でバチバチ火花を散らす仇敵で、とても選挙区調整をできるような関係になっていない。それは、関西地区で維新が勢力を拡大してきた経緯を振り返ると分かりやすい。
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高市内閣で閣外協力という関係ではあるものの、自民党が氏以来の保守政治家をトップに据えたことで、保守層の受け皿としての役割を終える可能性が見えてきた。自民党と組むなら、わざわざ維新に投票する必要がなくなるからだ。
前述したように維新は大阪府議を務めていた松井氏が自民党を飛び出して立ち上げた政党だ。それにも関わらず自民党をアシストする役割を担えば自民党との差別化は難しくなり、維新という政党の存在意義が問われることにもなる。
それは維新側も承知しているようで、代表の吉村洋文氏は自民党と組むことで党が消滅するリスクに言及。維新で参議院議員を務めた音喜多駿氏も党消滅確率を90パーセントと予測している。
■保守政党と自民党との関係
路線を継承する高市総裁が誕生し、高市内閣が発足したことで、自民党以外の保守政党は存在意義を大幅に希釈された。その結果、党消滅の危機に晒されているのは維新ばかりではない。河村たかし氏・竹上裕子氏の離党によるドタバタ劇で党勢が停滞している日本保守党はひとまずおくとして、参議院選で躍進した参政党も維新の成り行きを他人事として受け止めることはできないだろう。
参政党は元首相と理念や政策が近く、保守色が薄くなった自民党に愛想を尽かした支持層を上手に取り込んだ。再び高市自民党が保守色を強めれば、維新と同じように支持層が自民へ回帰する可能性が高い。その一方で、世界情勢に合わせ、与党としてリベラル寄りの政策をすすめざるを得なかった自民党が、保守へと急転換できるのかという現実の問題が待ち構えている。
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総務会長から総務大臣時代、そして首相に就任した直後の新任会見を比べると高市氏の発言は明らかに歯切れがよくなっているという印象を抱く。しかし、それに反して保守的な内容を表面に打ち出さなくなったとも感じた。
こうした高市氏の変化は微々たるものかもしれない。しかし、その小さな変化を受け入れられない保守層もいるのではないかと思ったが、それでも保守層からの支持は相変わらず厚く、高市内閣発足直後の世論調査で各社は揃って60から70パーセント台と高い数字を出している。これらの世論調査からは、30パーセント前後いると推定されている岩盤保守層から堅実に支持を集めるとともに無党派層にも支持が浸透していることが読み取れる。
無党派層は物価高対策や経済対策といった生活に影響を及ぼす政策に対しての期待が大きい。その一方、岩盤保守層は靖国参拝や外交・安全保障といった分野で高市内閣を支持している傾向が見て取れる。
自民党は高市内閣の人気を追い風に、党勢回復を急ぐだろう。新任会見で、高市首相はすぐに衆議院を解散するつもりはないと発言したが、党内で早期解散のムードが高まれば前言は撤回されるだろう。そのタイミングで実施される衆院選は保守競争の様相を呈すると予想される。
2024年の衆院選と2025年の参院選の結果を受けて、政界は多党化へと突き進んでいったが、高市内閣の激流は保守を打ち出して伸長した政党を飲み込み、多党化は収斂されていくだろう。
2025年から2026年にかけて、保守政党は自民党との差別化を図らなければ生き残れない時代へと突入する。
10/28(火) 16:15配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/24fa1cc67302da4e6e7eb8b43a3a64641f2557c5
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20251028-00000011-pseven-000-1-view.jpg
引用元: ・《維新の消滅確率は90%?》高市内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党 [樽悶★]
終わりだろ
次の次は分からんけど