そしてこの救出劇は「場外乱闘」へと発展したのである
9月半ば、静岡県伊東市の景勝地、城ケ崎海岸で女性が海に転落した。その光景を目にした一人の男性が、波が打ち付ける断崖絶壁を下り、
海の中へと救出に向かった。中国陝西省から日本に観光に来ていた楊波(ヤン・ポー)さんという54歳の中国人である。
意識を失っていた女性を岸まで引っ張っていき、崖の下で助けを待つ楊さん。幸い間もなく救助船が到着し、2人は無事に救助された。
その後、中国メディアの取材を受けた楊さんは、「命は絶対に救わないといけないと思った」と語っている。
一連の救出劇は、その場に居合わせた中国人がSNSに動画を投稿し、中国のネットで話題になった。
日本でも、中国情報サイトのレコードチャイナが日本語の記事にし、SNSなどで「美談」として一部に広まった。
ー中略ー
・「なぜ日本メディアは報道しないのか」
日本では、人を救うときですら冷静さが推奨される。夏になると毎年、溺れた子供を助けに川に入った大人が溺死するような事故が
報じられ、そのたびに水難事故の正しい対処法が啓蒙される。
一方、中国人はそんな場合でも、後先考えずに行動に移すことがほとんどだ。危険だとか無謀などと思うことはあまりない。
それが美徳とされ、私もそう教わってきた。城ケ崎海岸での一件が日本でほとんど報じられなかった背景には、こうした文化的な違いも
あるのかもしれない。楊さんの行動は素晴らしいと私も思うが、確かに危険と紙一重だった。
だが在日中国人の間では、直後から「なぜ日本メディアは報道しないのか。中国人の良い話は取り上げないのか」と騒ぎになった。
するとその後、6月の都議選、7月の参院選の両方に出馬し落選していた元中国人の行政書士、吉永藍氏が楊さんを探し出し、中国の
動画配信者と共に日本での滞在先を訪問すると、楊さんに中国語でインタビューを行ってYouTubeで公開した。動画の中で吉永氏は、
涙を流しながら「感動しました」と楊さんに話している。
これに対し、今度は日本の保守系ネットユーザーたちが「美談を利用している」と彼女を批判、挙げ句の果てに、救出時の映像の
あら探しをして「自作自演だ」だなどと言いがかりを付ける者まで現れた。
・日本メディアが報じなかった本当の理由は何か
一人の市民による勇気ある行動だった救出劇。メディアにほとんど取り上げられなかったことで、本人とは関係のないところで
「場外乱闘」する者が現れたのである。
そうなると、やはり日本のメディアが報じなかった本当の理由が知りたくなる。彼を英雄視することで、危険行為による2次被害が増える
ことを避けたかったのか。あるいは、楊さんに救われた女性のプライバシーを守るためだったのか(城ケ崎海岸は自殺が多い場所と
いわれる)。
それとも中国人たちが噂しているとおり、日本で外国人排斥ムードが広がるなか、中国人の善い行いを報じることにはメリットがない
と判断したのだろうか。ニュースとしてニーズがあるのは、マナーの悪い迷惑な外国人だけなのか。
思想や立場に関係なく、一人の人間としてこの救出をどう思うか。皆さんの意見を聞いてみたい。
周 来友(しゅう・らいゆう)
全文はソースから
10/24(金) 18:08配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/8e68651d62a5a4093a281ebf3b12b9d37097f392
引用元: ・【Newsweek】 報じられなかったチャイナ人の「美談」 [10/25] [仮面ウニダー★]
「近くにいた人に助けられて無事でした」で終わりだよね