読売新聞
19世紀までに野生絶滅し、各国の動物園で生き延びてきたシカ科の「シフゾウ」が、日本から姿を消そうとしている。国内でも60頭以上が飼育されてきたが、海外からの輸入制限や高齢化に伴い減少。今年6月にわずか3頭となり、動物園関係者は「繁殖を続けるのは困難。動物園が『箱舟』の役割を果たしてきた歴史を伝えていきたい」と話す。(広島総局 柴山倫太朗)
ひづめは牛・頭は馬・角が鹿・体はロバ似?
「アスカ!」。広島市安佐動物公園の飼育技師、清水小波さん(28)が声をかけると、雄のアスカ(16歳)が駆け寄る。雌のアオイが5年前に18歳で死んでからは、たった1頭で暮らす。
アスカが飼育されている園の西側エリアでは6月、野生のツキノワグマが入り込み、このエリアへの立ち入りが禁止に。清水さんは「希少動物であることだけでなく、アスカのかわいい一面も知ってもらいたいのに」と、もどかしさが募る。
中国原産のシフゾウは、体長約2メートルの大型のシカ。乱獲などの影響で絶滅したが、19世紀に欧州に持ち込まれた一部の子孫が各地の動物園で飼育されている。
国内には1888年、清国から東京・上野動物園につがいの2頭が贈られたが、途絶えていた。その後、1963年にスイスから東京・多摩動物公園に雄2頭が渡り、69年には熊本市動植物園がオランダから雄雌1頭ずつを受け入れた。
環境省によると、2006年時点で広島、多摩、熊本の3園と秋田市大森山動物園で飼育。広島を除く3園で計41頭の繁殖に成功し、これまでの飼育数は4園合計で60頭を超える。
しかし徐々に数を減らし、今年6月、多摩のアオバ(雄)が18歳で死に、広島のアスカと熊本のチョッパー(雄、12歳)、ありさ(雌、21歳)だけになった。
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https://www.yomiuri.co.jp/national/20251025-OYT1T50034/
引用元: ・【動物】野生で絶滅した「神の使い」シフゾウ、国内動物園わずか3頭に…輸入制限などで「いなくなる日が近づく」 [ぐれ★]
クマは絶滅まで追い込め