政府は17日、2025年度の文化勲章をプロ野球・ソフトバンクホークスの王貞治球団会長(85)ら8氏に授与することを決めた。文化の発展に目覚ましい功績を挙げた人に贈られるもので、野球界からは21年の巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さん以来2人目の受章。長嶋さんが他界した年の受章に、王氏は「一緒に分かち合えたら良かった。喜んでくれているならいいな」と目を細めた。
王氏は野球を通じて青少年の国際親善などに尽力するなど日本スポーツの振興、青少年の健全な育成に尽力してきた功績を称えられた。17日にみずほペイペイドームで取材に応じ、「野球とはチームスポーツ。団体ですから自分でどうのはない。選手としてスタートし、チームの皆さんと一緒に頂けた。本当にありがとうございます」と殊勝に語った。
スポーツ界では23年のJリーグ初代チェアマン川淵三郎氏以来4人目、野球界では21年に王氏と同じ85歳で受章した長嶋さん以来となる。巨人での現役時代、長嶋さんと「ONコンビ」としてチームをけん引。リーグ9連覇を果たすなど黄金期を築いた。「長嶋さんは当然のことだけど、自分はまさかね。思っていなかったからびっくりですよ」。故人を思い出しながらそう話し、笑みを浮かべた。
1977年9月5日に受賞した国民栄誉賞は第1号。通算本塁打の世界記録更新を控える王氏を表彰するために創設された賞だった。今回の受章は立場が違う。「国民栄誉賞はそれまでない賞だった。文化勲章はずっと続いています。その列に入るのは今までとは違います。ますます野球のことで、いい形で恩返しするしかないですね」。また新たな力をもらったようだった。
今年6月には、世界的ヒーローをスポーツ界全体で生み出すことを狙いとした「球心会」を設立。野球界から新たな未来をつくる活動の中心にいる。「この年齢まで来ちゃって、いつまで生きられるか分からないけれど、野球にはときめくものがある。これからの将来の成長の輪を広げていきたい」。85歳、まだまだ夢の途中だ。
《コシノジュンコ氏「びびっています」》文化勲章はほかに、心臓血管外科学の川島康生(95)、ノーベル化学賞に選ばれた錯体化学の北川進(74)、民俗学の小松和彦(78)、デザインのコシノジュンコ(86)、美術評論の辻惟雄(93)、有機合成化学の山本尚(82)の6氏が受章。コシノ氏は「身に余るどころか、もうびびっています」とコメント。「ファッションという言葉を超えて文化的な活動をしてきたから頂けたのかな」と喜んだ。
スポニチ[ 2025年10月18日 05:00 ]
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引用元: ・王貞治氏に文化勲章 球界からは長嶋さん以来「一緒に分かち合えたら良かった」 デザインのコシノジュンコ氏も [征夷大将軍★]