メルツ独首相は9日の記者会見で、EV普及を目指す方針は維持しつつも、エンジン車禁止の見直しに「全力を尽くす」と宣言した。プラグインハイブリッド車(PHV)や、「グリーンスチール」など製造時に二酸化炭素(CO2)排出を抑えた部品で造った車両などの販売を容認することを想定しているもようだ。
欧州の自動車業界は、中国EVメーカーとの激しい競争や米国の高関税政策といった逆風にさらされており、「35年の目標は非現実的で、柔軟性が必要だ」(独最大手フォルクスワーゲンのブルーメ最高経営責任者)といった見直し論が噴出していた。EUの行政機関に当たる欧州委員会の報道官は「(ドイツには)多くの興味深いアイデア」があると議論を歓迎した。
一方、EV開発の遅れや、環境推進派との妥協の産物として複雑な規制につながるとの懸念もある。ドイツはこれまでもエンジン車禁止の取り決めに際し、水素を原料に混ぜた合成燃料を使ったエンジン車を例外として認めさせたり、一定以上のエンジン車販売に罰金を科すルールを緩和させたりするなど、EUの自動車政策に強い影響力を行使してきた。
時事通信 外経部2025年10月12日07時04分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025101100316&g=int
引用元: ・EU、脱エンジン車見直し検討へ 独主導、PHV容認も [蚤の市★]