「クリーンな政治を党是とするわが党として、何としても政治改革を断行する。実現が不可能なら連立はいったん白紙だ」。同日午後、斉藤氏は国会内で高市氏に迫った。
「私が総裁だから、離脱するのですか」
公明側が連立の条件として示していた派閥裏金事件の真相解明と企業・団体献金の規制強化に対し、自民側が具体策を示さなかったことにしびれを切らした。
高市氏が納得のいかない様子で尋ねる。「私が総裁だから、離脱するのですか」。斉藤氏は「誰が総裁でも同じだ。自民は検討するばかり。政治とカネの問題で支援者も疲れている」と返した。
約1時間半の会談の最後、2人は「お互い頑張りましょう」と握手をかわした。1999年から続いた自公の協力関係が終わった瞬間だった。
萩生田氏の人事、玉木代表との会談
離脱は公明の「我慢」が限界に達した結果だ。昨年10月の衆院選は、自民の派閥裏金事件で与党に「逆風」が吹き荒れ、公明の将来を担う中堅が議席を失った。今夏の参院選でも裏金議員を推薦し、支援者らに不満が噴出した。斉藤氏や幹部らが説明を尽くしても、自民への不信は募った。
だが高市氏はその懸念を逆なでするような行動を取った。就任早々、裏金事件に関与したとして政策秘書(当時)が略式起訴された萩生田光一氏を幹事長代行に起用。「適材適所で働いてもらう」と述べ、みそぎは済んだと強調した。
5日には、公明を差し置いて国民民主党の玉木雄一郎代表と会談。火に油を注いだ。
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「自民は溶けてなくなるぞ」
少数与党の自民はさらに政権基盤が弱体化。国会運営は厳しさが増す。次の臨時国会で高市氏が目玉とする経済対策を盛り込んだ補正予算案を通すには、公明を含む複数の他党との交渉が必要になる。国対関係者は「野党との交渉は難しい。いまの自民執行部に多数派工作ができる人がいるのか疑問だ」と気をもむ。
高市氏周辺からは「他党より、自民が大事」との声が漏れ、多数派形勢に向けた皮算用に余念がない。側近は連立相手に参政党や国民の名を挙げ「過半数に足りない分は一人ずつ議員を『落ち穂拾い』していけばいい。その方が党の支持率も上がるだろ」。
ある閣僚経験者は危機感を隠さない。「このままじゃ自民は溶けてなくなるぞ」
10/11(土) 10:52配信 西日本新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae6cc819d7f9ab79640d355909da85a9ebd62893
引用元: ・自公連立白紙、公明の怒りに油注いだ高市総裁 「他党より自民が大事」側近から漏れる声 [蚤の市★]