【神奈川】鎌倉市と「ヴィーナスカフェ」の訴訟合戦、カフェが市長発言に国賠請求　市は２法人を提訴　「戦後のどさくさにまぎれて…」

　映画ロケ地として知られる人気カフェ「ヴィーナスカフェ」（鎌倉市坂ノ下）に同市が建物の明け渡しを求めている問題を巡り、カフェの運営会社などが松尾崇市長の発言により名誉を傷付けられたとして、同市に対して国家賠償法に基づき計６７０万円の賠償を求めて横浜地裁に提訴したことが１９日、分かった。一方で市も同社とは別にカフェを使用しているとして法人２社などに対して建物の明け渡しと損害賠償を求めて同地裁に提訴した。市とカフェ側による訴訟は計６件となった。

　訴状によると、松尾市長はカフェの明け渡しを巡る同市と運営会社との対立を取り上げた２０２３年４月発売の週刊誌への取材で「鎌倉には戦後のどさくさにまぎれて続いてきた施設があり、あの一帯もそう」と発言。カフェ側は「不法占拠者の末裔（まつえい）であり、公有地に不当に居座って営業している飲食店経営者と受け取られ、社会的評価を低下させられた」と主張し、同社とその社長に賠償金を支払い、市広報紙への謝罪広告掲載を求めている。提訴は今月１８日付。

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