石破総理が辞任を表明した。日本の外交活動の充実という観点から言えば、首相の早期交代はもちろん望ましいことではない。
8月中旬のTICAD(アフリカ開発会議)の際、石破首相が29人の各国首脳らとの個別会談を行ったばかりだ。8月末には、
インドのモディ首相が、中国で開催された上海協力機構(SCO)首脳会議の前に、わざわざ来日して石破首相と会談していた。
SCO首脳会談において、モディ首相が、中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領と親密な関係をアピールする直前だった。
モディ首相は、アメリカをけん制しつつ、日本との関係が悪化しないように配慮してくれていた。
これらの各国首脳たちは、石破首相辞任のニュースを聞いたとき、肩透かしにあった気になっただろう。
日本は、内向き志向になっていると言われる。石破首相の辞任で、国内政局における人間関係などに、さらに注意が集中する。
国内政治における立ち位置のイメージ作りが、外交に影響を与えていく傾向は強まりそうだ。
中国やロシアなどを嫌う支持層に訴えるのであれば、とにかく中国やロシアを嫌悪する姿勢を強調する。
防衛費の増額などの政策案件も、国内政治におけるイメージ戦術にそって決められていくことになりそうだ。
しかし、国内イメージ先行で外交政策を決めていくのは、国力を低下させている今の日本には、難しい。
困難なかじ取りが求められるだろう。
こうした事情をふまえて、本稿では、あらためて現代世界の国際情勢の大きな見取り図を示してみたい。
不確実性が強い時代であるからこそ、長期的な傾向をとらえた構造的な事情を把握しておくことが大切だ。
キーワードとなるのは、「多極化」だ。
ーここから後略ー
・一極から、二極ではなく、多極へ
・欧州の凋落、米国の苦闘、勢いを増す新興国
・国際情勢の全般情勢に対する感情的な反応
・「二極分化」論の非現実性と、「多極化」時代の生き残り戦術へ
・日本外交の指針
篠田 英朗 東京外国語大学教授/国際関係論、平和構築
全文はソースから
現代ビジネス 2025.09.18
https://gendai.media/articles/-/157537
引用元: ・【日米同盟があれば安心の時代は終わった】 中共・ロシア・インド、多極化する世界で日本が生き残るには [9/19] [仮面ウニダー★]