大渋滞。女性は「人命救助」を優先した
「お母さんの顔を見たい」ーー。気持ちの整理がつかないまま、女性はその一心でどうにか能登に入れないかと模索し始めた。
しかし、道は閉ざされていた。能登空港は滑走路の亀裂で使えず、仮に空港まで辿り着いたとしても、輪島の中心部まで歩いて行くことはできない。
さらに1月4日には、石川県や県警が「不要不急の能登入りは控えるように」と呼びかけを始めた。主要道路が寸断され、渋滞が発生し、人命救助や物資輸送を妨げているということだった。
実際、震災から2週間程度は、南北の経路がほぼ全て被災して通行不能となった。国土交通省の資料によると、かろうじて通行できた国道249号(七尾~穴水)に交通が集中し、震災前は8000程度だった「日交通量」は、1月6日に約1万1000まで上昇。2月3日には1万4000を超えた。
徳田大津IC(志賀町)から珠洲市までも、震災前は1時間5分ほどだったが、1月6日は5時間13分を要した。ようやく2時間を切った(1時間53分)のは、2月21日だった。
東日本大震災でも、長時間の移動によって被災者が衰弱した事例が相次いだ。女性の脳裏には、そんな14年前の震災の記憶も蘇った。
「もし、私が車で能登入りして渋滞の原因を作ったら、助からない命があるかもしれない」
「渋滞していない」。信じられない投稿、そして政治家は…
一方、能登入りを諦めることは簡単ではなかった。なぜなら、母と最後の時間を過ごせない可能性があったからだ。
甚大な被害が出た輪島では、火葬場、葬儀場、寺院も被災した。いつ葬儀を出せるのかもわからない。葬儀社からは「先にお骨にして後日の葬儀としては」と提案された。
通常どおりの葬儀を営むためには、亡くなった母を被災地の外に運ぶしかなかったが、それも道路や渋滞の状況次第では難しいと言われた。
そうなると、最後に母の顔を見ることができない。別れの挨拶を言うこともできない。行き場のない焦燥感が募る中、刻一刻と変わる被災地の状況を確認するため、Xのアカウントを開いた。
すると、目を疑うような投稿が飛び込んできた。
「能登町に入りました」「凍える寒さの中、カ…
※以下略、全文はソースからご覧ください。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_68a53d47e4b021f222361a7a?oyr
HUFFPOST 2025年09月04日 6時30分 JST
引用元: ・【能登半島地震】母を失った女性は、“能登入り”を選択しなかった。遺族の尊厳を傷つけた、政治家の行動や新聞記事 [靄々★]
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