NHKが16、17日に放送した戦後80年関連のドラマを巡って、登場人物のキャラクター設定にモデルとされた人物の遺族が反発している。NHKは遺族の要望に基づき、字幕でフィクションであることを強調したほか、ドラマの後に放送したドキュメンタリー部分で実際の人物像を説明したが、遺族は「視聴者に誤解を与えかねない」と話しており、BPO(放送倫理・番組向上機構)への申し立てを検討している。
番組はNHKスペシャル「シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~」。前・後編を16、17の両日午後9時から放送した。舞台は日米開戦直前に設立された首相直属の機関、総力戦研究所。メンバーとして召集された若手官僚らは、日米間の戦争では日本は必ず負けるとのシミュレーション結果を導き出すが、政府は聞き入れずに戦争に突入し予想通りの結末を招く、という史実に基づくストーリーだ。
ドラマで研究所の所長はメンバーの自由な議論を阻害し、日本必敗の結論を覆すよう圧力をかける存在として描かれた。ただ、実際の所長だった飯村穣陸軍中将は、史料や関係者の証言などから、若手がのびのび議論できるよう後押ししていたとされる。飯村中将の孫で元駐仏大使の飯村豊氏は「誤った歴史が広まってしまう懸念がある。史実のドラマ化には超えてはならない一線があるはずで、歴史を扱う上での責任感が足りないのではないか」と訴えている。
(中略)
産経新聞がNHKに飯村氏が指摘する問題とドラマ制作経緯について質問したところ、NHKは「番組制作の過程の詳細についてはお答えしていません」と回答した。また、ドラマの脚本を担当した映画監督の石井裕也氏にも、史実と異なるキャラクターにした意図や今後の映画化の際の設定についてNHKを通じて尋ねたところ、「現状、NHKの回答のほかにお答えすることはありません」との回答があった。
https://www.sankei.com/article/20250823-4PZKHKGVNFK7RGV3YGARW3CHBE/
引用元: ・NHK戦後80年ドラマ「卑劣な軍人に描かれた」と遺族反発、BPOへの申し立てを検討 [897196411]
事実に基づいて放送しろよとしか
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