【高校野球】広陵　暴力事案巡り『学校改善検討委員会』を設置…　抜本的改革目指す　「近日中に委員を確定し、初回の委員会を開催」

広陵　暴力事案巡り「学校改善検討委員会」を設置　抜本的改革目指し「第三者視点からの検討を運営に反映」

　広陵高（広島）が21日公式サイトを更新。野球部の中井哲之監督（63）が退任することを発表した。また、暴力事案を巡る体制整備と抜本的改革を目指し「学校改善検討委員会」を設置したことも報告した。

　同校サイトで「本校硬式野球部をめぐり多くのご意見をいただいている状況をふまえまして、以下のとおり、硬式野球部の指導体制を変更いたしました」とし、監督、部長の交代を報告した。

　続けて「また、本校硬式野球部員全員に対するアンケート調査を実施し、現1年生及び現2年生による暴力、いじめ等の問題がないことを確認し、広島県高野連に報告いたしました」とし、「以上をふまえて、本校硬式野球部は、今後の対外試合等の活動をさせていただきます」と伝えた。

　また、「本校寮内での暴力事案について、本校硬式野球部の体質、過去の暴力・暴言等の有無の問題もご指摘いただいております。これらに対する体制整備と抜本的改革を目指し、外部の学識経験者と、本法人の役員・評議員から本校卒業生及び本校野球部在籍経験者を除いた者により構成する「学校改善検討委員会」を設置し、第三者視点からの検討を学校運営に反映させることといたしました」と報告。

　「近日中に委員を確定し、初回の検討委員会の開催をご報告いたします」とした。

【経歴】
広陵・中井哲之(63歳)前監督

1962年　0歳。広島県生誕
1978年　15歳。広陵高校に入学
1980年　17歳。春のセンバツ甲子園に1番遊撃手で出場
1980年　18歳。夏の甲子園大会に1番三塁手で出場
1981年　18歳。大阪商業大学に入学
1985年　22歳。広陵高校の教諭兼野球部コーチに就任
1990年　27歳。広陵高校の教諭兼野球部監督に就任
1991年　28歳。就任1年目で春のセンバツ甲子園優勝
2003年　40歳。2度目の春のセンバツ甲子園優勝
2007年　45歳。夏の甲子園決勝で佐賀北に敗れ準優勝
2017年　55歳。夏の甲子園決勝で花咲徳栄に敗れ準優勝
2021年　58歳。女子野球部の創部と総監督就任を発表
2022年　59歳。総監督として女子野球部の活動開始
2025年　63歳。部員暴力騒動で夏の甲子園途中辞退

・現在、コーチ就任以来40年間のプロ輩出数は30名以上
・中井前監督は、現在も学校法人広陵学園の常務理事(兼広陵高校副校長兼社会科教諭)
・広陵の校長(兼広島県高野連前副会長)は、中井前監督の下で働いた元野球部部長
・野球部の部長は、中井前監督の息子
・野球部の寮母は、中井前監督の妻
・野球部のコーチ陣(新監督)は、中井前監督の教え子
・広陵高校の教職員は、中井前監督の部下後輩
・野球部生徒は、学内寮内の携帯電子機器TVの所持使用録音録画禁止
・1回の甲子園出場で、多数のプロOB、関係者、政治団体から総額約3000万円の寄付金ビジネス。辞退でも返還なし