先日、私が被告となった民事裁判の高裁判決が確定し、私の完全勝訴(訴訟費用もすべて原告負担)で終わった。経緯を簡単に説明すると、2022年末に出演したラジオ番組で、私が「女性支援団体がネットで誹謗(ひぼう)中傷を受けたとして40代男性を提訴した」「ネットでは、事実無根の内容がくり返されていた」というニュースを紹介した。すると、この男性が「ラジオで名誉感情を傷つけられた」とわざわざ私を訴えてきたというもの。
私は元々、司法記者なので、名誉毀損(きそん)を含めて多くの裁判を取材してきた。相手方の代理人弁護士から届いた訴状はこれまで見たどの訴状よりもわかりづらく、本人訴訟(弁護士をつけない裁判)と思うような代物だった。「提訴自体が目的で、勝ち負けにこだわっていないのでは」と疑った。
だが、どんな裁判でも判決まで時間がかかる。勝訴すれば弁護士への成功報酬が別途、必要だ。ラジオ出演は記者の本業ではないので、会社が裁判費用を出してくれることもない。自分の蓄えを崩すことになるが、金銭的なダメージを与えることが狙いならば、相手の思うつぼだ。
「やれやれ、どんな段取りで進めようか」と思っていたところ、ヒントになったのは本書「ある裁判の戦記」でまとめられている、戦史・紛争史研究家山崎雅弘さんの裁判だった。スラップ裁判(SLAPP=言論封殺のため萎縮効果を狙った裁判)への対抗策としてぴったりなのだ。
※略
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望月衣塑子訴訟判決文
暇空茜
2024年12月27日 15:37
https://note.com/hima_kuuhaku/n/nab96669538f6
引用元: ・望月衣塑子記者が体感した「スラップ訴訟」 訴えられて「どうしようか」考えたとき、ヒントになった裁判 [Anonymous★]
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