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2025年8月21日 20時55分
台風12号は21日午後5時すぎ、鹿児島県日置市付近に上陸しました。鹿児島県では猛烈な雨が降り続き、浸水や土砂災害などの報告が相次いでいます。台風の動きが遅いため総雨量はさらに増えるおそれがあり、土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重な警戒が必要です。
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気象庁によりますと、台風12号は21日午前、鹿児島県薩摩川内市の西の海上で熱帯低気圧から変わり、午後5時すぎに日置市付近に上陸しました。
午後9時には、鹿児島県の姶良市付近をゆっくりとした速さで東へ進んでいるとみられます。中心の気圧は1004ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートルで暴風域はありませんが、中心の南側150キロ以内と北側110キロ以内では、風速15メートル以上の強い風が吹いています。
九州には暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となっていて、鹿児島県には発達した雨雲がかかり続けています。
午後8時までの1時間には、鹿児島県が指宿市に設置した雨量計で58ミリの非常に激しい雨を観測しました。
昼過ぎにはいちき串木野市付近で、レーダーによる解析で1時間におよそ120ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表しました。
日置市では午後4時までの3時間の雨量が182.5ミリにのぼり、観測史上最も多くなっています。風も強まり、鹿児島市では午後5時すぎ、30.8メートルの最大瞬間風速を観測しました。
鹿児島県では土砂災害や洪水などの危険度が高まっていて、土砂災害警戒情報が発表されている地域があるほか、氾濫危険水位を超えている川があり、南さつま市を流れる加世田川や、南さつま市と南九州市を流れる万之瀬川では氾濫危険情報が出ています。
同じ場所で雨が降り続けるおそれ
今後の見通しです。台風は速度をあまり上げないまま北東へ進み、22日朝になっても宮崎県付近で停滞していると予想されています。
台風の動きが遅いため、同じ場所で雨が降り続けるおそれがあり、特に奄美地方を除く鹿児島県では、22日夕方にかけて線状降水帯が発生して災害の危険度が急激に高まる可能性があります。
奄美地方を除く鹿児島県では22日夕方までの24時間に降る雨の量は多いところで300ミリと予想されていて、線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重な警戒が必要です。鹿児島県では今月上旬、記録的な大雨が降って被害が出た地域があります。21日は安全な場所で過ごすようにしてください。
気象庁「明るいうち 雨が弱いうちに避難を」
今回の台風の特徴について、気象庁予報課の長田栄治予報官は速度が遅いことを挙げ「台風の速度を上げる偏西風が北海道付近を流れているため影響を受けないほか、九州周辺は太平洋高気圧に覆われていて風が弱く、スピードが遅くなっている。台風周辺の雨雲が長い時間にわたって九州にかかり、総雨量が増えるおそれがある」と話しています。
その上で「暗くなり雨が強くなってからの避難は危険なので、明るいうちや雨が弱いうちに危ない場所からは避難するとともに、避難場所の確認など準備をしておいてほしい。最新の気象情報や自治体からの避難の情報に注意して、早めの対応をお願いしたい」と呼びかけました。
台風 九州付近で発生 短時間で上陸は珍しい
気象庁によりますと、台風が九州付近で発生し、短い時間で上陸した事例は近年ではあまりなく、珍しいということです。
▽1999年には、台風16号が9月14日に九州付近の海上で発生し、そのおよそ2時間後に宮崎県に上陸しました。
▽1973年7月25日には、台風6号が発生してから5時間後に熊本県に上陸したということです。
引用元: ・【台風12号】鹿児島 日置市付近に上陸 土砂災害など厳重警戒 [七波羅探題★]
衝撃の事実
熊本も水害あったしやばいね
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