新潮社が発行する「週刊新潮」7月31日号に掲載されたジャーナリスト、高山正之氏の連載だ。
外国ルーツの作家や研究者、俳優の名前を挙げ「日本も嫌い、日本人も嫌いは勝手だが、ならばせめて日本名を使うな」と攻撃した。「創氏改名2・0」との題は、植民地支配下の朝鮮半島で人々の名前を日本式に改めることを強制した政策から取られている。
多様性を否定するもので、外国人の排斥につながりかねない。名前は個人のアイデンティティーの一部である。その変更を迫るような言説は、言語道断だ。
「世界文学の一端を担っていくはずの出版社が、レイシズム(人種差別主義)を放つとはどういうことか」。名前を挙げられた深沢潮さんが記者会見を開き、新潮社に謝罪を求めた。朝鮮半島にルーツを持つ作家として、在日コリアンが抱える葛藤を描いてきた。
日本ペンクラブは「排外的言論の横行を懸念します」という緊急声明を出した。作家らからも抗議の声が上がっている。
新潮社は会見を受け、深沢さんに対し「心を傷つけ、多大な精神的苦痛を負わせた」との謝罪文を自社サイトに掲載した。「(執筆者に対して)必ず世論の変化や社会の要請について詳しく伝えていく」とも約束した。
だが、最新号に掲載されたコラムで高山氏は、この問題についてまったく触れていない。
新潮社は2018年にも人権軽視の寄稿を掲載したことがある。当時、自民党衆院議員だった杉田水脈氏が月刊誌「新潮45」で、性的少数者のカップルは「生産性がない」と主張した。社会問題となり、雑誌は休刊に追い込まれた。
より良い社会の実現に貢献するのが出版社の本来の責務だ。にもかかわらず、人権をないがしろにする問題が繰り返された。その背景を徹底的に検証すべきだ。
社会はさまざまなルーツ、文化的背景を持った人々によって成り立っている。出自を理由に異論を受け付けないような主張がまかり通れば、人々の権利が脅かされ、社会の萎縮を生みかねない。
毎日新聞 2025/8/14 東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20250814/ddm/002/070/078000c
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2025/08/14/20250814ddm002070112000p/9.jpg
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■(社説)週刊新潮コラム 再び「名前」を奪うのか
記者会見で「背後から突き落とされた感覚」と話す作家の深沢潮さん(右)と代理人の佃克彦弁護士=2025年8月4日、東京都千代田区、伊藤宏樹撮影
在日コリアンの作家らを名指しして、「日本名を使うな」と差別をあおるコラムが伝統ある文芸出版社の看板雑誌に掲載された。個人の存在や尊厳と深く結びつく「名前」を差別の手段とし、人権を踏みにじる行いを許してはならない。
新潮社の「週刊新潮」は7月31日号に、元産経新聞記者、高山正之氏の連載コラムを掲載した。「創氏改名2・0」と題し、朝鮮半島にルーツを持つ作家の深沢潮さんらに、日本を批判するなら「外人名で語れ」などと攻撃する内容だ。深沢さんのルーツが伏せられていたとする事実誤認もあった。深沢さんは会見で同社へ抗議を表明。作家や学者らから多数の抗議文が寄せられている。
名前をめぐる差別は根深い。かつて日本は植民地支配した人々に日本式の氏名を名乗らせ、心の内側まで統制しようとした。一方、日本人と区別するために氏の選択に制限も加えた。戦後80年を経ても、名前と結び付けた在日外国人差別がはびこる。その差別から逃れるための「通名」使用に対する攻撃も続く。
そんな中で「創氏改名」をあえてタイトルに掲げた上で、個人に名前を変えろと迫るのは明確な人権侵害だ。
新潮社は創業129年、精度の高い校閲にも定評がある。筆者の責任は言わずもがなだが、組織として掲載を決めた責任は重い。
以下全文はソース先で
2025年8月11日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S16279694.html
※関連スレ
「排外主義助長」と週刊新潮に謝罪要求 在日コリアンの作家の深沢潮さん [8/4] [昆虫図鑑★]
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/news4plus/1754296117/
引用元: ・【毎日新聞】在日コリアン作家らを名指し「日本名を使うな」…週刊新潮の差別コラム、新潮社が謝罪 [8/17] [ばーど★]
他の外国人と扱い同等にしろ
変態新聞は戦争煽ったことの謝罪したのか? 変態なことを先に謝罪して地獄に逝け
確かに卑怯だと思うよ
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