https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/4eaead5227d8318c06b0a04c67d7832ad0000786
田久保真紀・伊東市長の学歴詐称疑惑をめぐっては東洋大学の「卒業証書」の真贋などが話題になった。実は今、中国人業者がこうした証書を偽造する裏ビジネスで暗躍しているという。中国に詳しいフリーライター・廣瀬大介氏が実態に迫った。
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〈卒業証書と成績証明書はセットで16万円、卒業証明書は別途8万円です
これは日本の大学の卒業証書などの偽造ができると謳う中国系業者からのメッセージの一部である。
小紅書(中国版インスタグラム)では、数多くのアカウントで「〈卒業証書のオーダー〉」「〈卒業証書、学位記のオーダー〉」(中国語の日本語訳)などを謳う投稿が確認できる。こうしたアカウントの投稿には、米ハーバード大学やトロント大学など世界の名門大学の卒業証書や成績証明書などの写真が掲載されている。
中国国内の名門大学のみならず、欧米の名門大学の卒業証書まで精巧に偽造するという話に驚くかもしれないが、中国国内では20年以上前からこうした問題が確認されてきた。
最近では日本の有名大学もターゲットにされ、偽造証書に関する広告も増加している。小紅書では、「東京大学」や「京都大学」といった有名国立大のほか「早稲田大学」「慶応義塾大学」などの私大まで数多くの偽造卒業証書の広告が確認できる。なかには、今話題の「東洋大学」の偽造卒業証書を宣伝する広告もあった。
引用元: ・「卒業証書偽造」裏ビジネスに中国人業者が暗躍 利用者は中国での就職活動を有利に進める目的か [662593167]
■日本では偽造書類が発覚しにくい懸念
偽造証書の実態についてジャーナリストの周来友氏はこう話す。
「中国では2023年、大規模な卒業証書偽造組織への摘発が行なわれ、7000点の偽造書類が押収されて1億2000万円以上を売り上げていたことが報じられている。
中国人の間では中国での就職活動を有利に進めるため、“足がつきにくい”海外大学証明書の偽造ブローカーを利用することは珍しくない。また、近年は中国国内の教育競争の激化や景気低迷の影響から日本への移住希望者が増加しており、そうした一部の中国人が日本国内での就職のために偽造業者を利用していることも考えられます」
東京大学に卒業証書偽造の実態を把握しているか問うと「本件について把握しておりません。事実であれば遺憾であり、本学として適切に対応する所存でございます」(コミュニケーション戦略課)と回答した。
欧米では学歴詐称や経歴詐称を防止するため、経歴照会や身辺調査を専門に行なう業者が多数存在するが、日本では個人情報保護法の観点やコスト面から欧米レベルのチェックは難しく、偽造書類が使用されても、発覚しにくい懸念がある。
現在、日本企業で働く外国人は230万人を超え過去最高を記録している。外国人材の受け入れが加速する日本だが、こうした実態への対策も必要となってくるだろう。
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