■石破首相のリーダーシップの欠如とは
かねて石破首相は「俺は悪くない。自民党をここまで貶めたのは旧派だ」とこぼしていたと、官邸関係者は明かした。
宙吊り国会で野党の言い分に耳を貸し、困難な国会運営を強いられ、愚痴の一つも言いたくなるのは分かる。
しかし、衆院選敗北の一因に旧派の「政治とカネ」問題を挙げるのは一定の理解はできても、そうであるなら先の通常国会でなぜ、
政治資金規正法改正を最優先課題として実現できなかったのか。なぜ各党の思惑をじっと見守るだけだったのか。
石破首相のリーダーシップ不足との誹(そし)りは免れまい。
自民党両院議員懇談会は、予定時間を大幅に超える4時間半におよんだ。その中で、64人が意見を述べ、
石破首相続投支持はわずか6人だった。多くの自民党議員が、参院選を総括し、執行部は責任を取るべきだという主張を述べたのである。
旧派だけではない。さまざまな議員が石破首相に辞任を要求したのである。
■このままでは「自民党は終わってしまう」
自民党を取材する中で、さまざまな声がある。重要閣僚の大臣秘書も経験した、あるOBはこう嘆く。
「旧派の萩生田光一元政調会長、西村康稔元経済産業相、松野博一前官房長官、世耕弘成党前参院幹事長(無所属)が
石破首相の交代が必要だと話し合ったというが、“戦犯たち”が何を言う資格があるのか。お前たちは黙っていろと言いたい。
皆、石破じゃダメだと言うが、代わりに俺がやるからさっさと退陣しろと言うくらいの覚悟を見せないと、本当に自民党は終わってしまう」
派閥政治を全面的に擁護するつもりはない。しかし、かつての派閥の領袖(りょうしゅう)は、
その覚悟、度量を持ち合わせていたと、OBは語る。現在の自民党議員は、自分が責任を負いたくない弱腰ばかりだと嘆く。
国家の危機、自民党の危機だと思うなら、退路を断って手を挙げる度量が必要だと語るのだ。
https://www.excite.co.jp/news/article/President_99416/
引用元: ・石破総理『漢の劉邦も項羽に71回負けて最後の1回で勝ったんだ 2回や3回の負けでガタガタ言うな』 [784885787]
■野党議員の「#石破辞めるな」投稿に唖然
こうした弱腰は、自民党ばかりではない。野党も同じだ。
昨年から「政権交代こそ最大の政治改革」の旗を掲げていた野党第1党の立憲民主党の野田佳彦代表は、
8月1日開催の臨時国会において内閣不信任案の提出を見送る方針を決めた。7月31日、小沢一郎衆院議員は、
総合選挙対策本部本部長代行の辞職願を野田代表に提出。立憲が参院選で改選前と同じ22議席にとどまった結果を受け、
「敗北だ。自分も責任の一端を担っているが、代表をはじめ執行部に大いに責任がある」と記者団に述べたが、
果たして執行部にはどれだけ届いているのか、甚だ疑問である。
さらに、野党からは、石破首相続投を支持する声も出てきた。社民党で初当選したラサール石井参院議員は
7月23日にX(旧ツイッター)で「政治的空白を作るな。辞めたら極右政権が生まれる。それだけは避けたい。#石破辞めるな」と投稿した。
これには、唖然とした。
繰り返すが、民意が示したのは、石破政権ノー、自公政権ノーというものだった。野党の一員ならば、
他の野党に声をかけ、非自公連立政権樹立に汗を流すとかすべきではないか。政党要件を満たし、
政党助成金をもらえるのに、無責任な“言いっ放しコメンテーター”を続けるつもりなら、バッジを外してほしいとさえ思ってしまう。
■自民党総裁選はいつになるか
さて、石破政権の今後について語ろう。自民党関係者は語る。
「先の懇談会で森山裕幹事長は、参院選の総括が出た時点で引責辞任する意向を示唆しました。
石破さんは森山さんに頼りきり。森山さんが政権の屋台骨と呼ばれるゆえんです。なので、森山さんが辞任したら石破さんも辞任の意向を示すのは時間の問題」
8月20~22日に横浜市でアフリカ開発会議(TICAD)が開催される。ここまでの外交日程までは空白を作れない事情がある。
つまり、23日以降に参院選の総括を発表し、森山氏が辞任を表明。その後、石破首相も辞任の意向を示すものと見られている。
「自民党総裁選は9月に実施されるという見方が、早くも党内に広がっている」(前出・自民党OB)
そうなった場合、誰が新たな総裁になるのか。果たして、自民党が与党のままでいるのか。
その際、新たに連立パートナーとなるのはどこなのか。さまざまな臆測が流れるが、しばし政治の本懐を信じて注視するしかない。
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