その大胆さに驚く。
中国政府はもちろん真正面から抗議している。
もともとNED(National Endowment for Democracy=全米民主主義基金)が水面下で中国人にスパイ活動を勧誘していたが、トランプ2.0になりUSAID(United States Agency for International Development=アメリカ合衆国国際開発庁)解体に伴ってNEDの中国における暗躍ができなくなったため、直接CIAが動き始めたという側面は否めないだろう。
NEDの暗躍を防ぐことが目的の一つで2023年7月1日に中国は反スパイ法を改正したことを、2023年7月3日のコラム<習近平が反スパイ法を改正した理由その1 NED(全米民主主義基金)の潜伏活動に対抗するため>で述べた。またその具体例を同年7月4日のコラム<習近平が反スパイ法を改正した理由その2「中国の国内事情」 日本はどうすべきか>で書いた。
反スパイ法強化は、少なからぬ日本人が、理由もはっきりせずに逮捕される結果を招いている。このままでは日本人はうかうか訪中することさえできない。
本稿では、ネットで中国人スパイを公募するCIAの実態を考察し、日本のスパイ行動に関する対策の「だらしなさ」を指摘する。
◆ネットで中国人スパイを公募したCIAの動画
中国人スパイを公募したCIAのYouTubeチャンネルの動画には2本ある。
最初の1本目は<協力を選んだ原因:美しいビジョンの創造>というタイトルで、物静かなトーンで以下のように語り始める(概略)。
――諺にもあるように、「人生の夢を築く」。残念ながら、私は他人のために夢を紡いでいる。この夢の中で、結末を決めることはできない。私の人生は他人に支配されている。論理的に言えば、几帳面に懸命に働けば、良い人生が手に入るはずだった。しかし、このような美しさを得られるのは、なぜごく少数の人だけなのだろうか?
幼い時から大人になるまで、党は私たちに、指導者が示した道を忠実に歩めば明るい未来が手に入ると教えてきた。本来なら皆が共有すべきだった天下は、今やごく少数の人だけが享受している。
私は自分の道を切り開かなければならない。やるべきか、やらざるべきか、答えは明白だ。もう立ち止まることはできない。諦めるつもりはない!最初の一歩を踏み出すのが一番難しい。今こそ自分の夢を築く時だ。神があなたを助け、あなたは自分の運命を自分で決める。(概要は以上)
この「語り」が終わると、閲覧者はCIAと直接コンタクトを取るための安全な手段(安全联系美国中央情报局CIA )へと誘(いざな)われていく。そこにはCentral Intelligence Agency チャンネル登録者数 10.4万人 という情報がある。視聴者は330万人だ。
2本目は<協力を選択する理由:自分の運命の主人公になる>というタイトルの動画で、そこには概ね以下のような語りがある。
――こういう晩餐会では、最後に到着した人が必ず話題になる。私は臆病な人間ではないが、群衆のささやきをじわじわと感じていた。私は常に規則を守り、慎重に友人を作り、清廉潔白な人生を送り、権力や地位を得るために手段を択ばないというようなことをしたことはなかった。
党内で出世していく中で、自分より地位の高い人々が次々と見捨てられていくのを見てきた。しかし今、私の運命も彼らと同じくらい危ういものだと悟った。同じ志を持つ人々、友人、そして党の仲間たちは皆、私を追い出し、私に取って代わろうとしている。今では忘れ去られるのはあまりにも簡単で、誰にも思い出されずに突然姿を消すことも珍しくない。
脱出の道を用意しなければならない時が来た。
あなたの運命はあなたの手の中にある。(概要は以上)
これはフェイクニュースなのではないかと一瞬思ったが、CIAの公式YouTubeチャンネルで、この動画をCIAが公式Xでも宣伝しているのを見つけた。一本目の動画のCIA公式Xにおける発表はこちらで、2本目の動画のCIA公式Xにおける発表はこちらである。
CIAの目的は、中国国内にいる中国人に呼びかけて、「中国の内部情報、特に機密情報をCIAに提供してくれれば、高い報酬を出すよ」ということで、中国人の中にはそれに呼応して「CIAのスパイ」として働き、自分の生活レベルを向上させていこうという人が現れないとも限らない。
◆中国側の反応と抗議
以下全文はソース先で
遠藤誉 中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/eda3ff552a58f6bc353189f5f70cd9689e86bec5
引用元: ・CIAが中国人スパイをネットで公募 日本はこのままでいいのか?[7/30] [ばーど★]
履歴書持って面接に行くの?
ポがつく連中
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