国潮ブームの中で異彩を放つちいかわ
中国・東アジアのキャラクター市場は多様化が加速している。ポップマートの「ラブブ」シリーズは24年通年で売上高30億4100万元(約613億円)を記録し、25年上半期の売上高は前年同期比200%増と急成長を遂げた。
一方、今夏に入り、キラリと健闘ぶりが光るのが日本発の「ちいかわ」だ。「癒し」「共感」「自己投影」という情緒的価値を軸に、Z世代や親子層の支持を広げており、国潮と呼ばれる中国国産ブームの波に飲み込まれることなく、市場に新たな風を吹き込んでいる。
共感が選ばれる時代、ちいかわが刺さる理由
中国市場で23~24年に越境ECでのグッズ購入が著しい伸びを示しており、コラボイベントやポップアップ開催が相次いでいる。25年夏には中国語版の展開も予定されており、現地での認知度向上が期待されている。
ちいかわ人気の背景は、若者世代の消費性向が「実用・コスパ」から「意味・共感」へとシフト転換し、情緒的価値経済が台頭してきたことがあるといわれる。SNS時代に適応した一話完結型ストーリー、現実のしんどさや小さな幸福への共感、挫折も描く等身大キャラ像がZ世代や親子層の「癒し」「自己肯定感」に響いている。
テーマ列車やコラボイベントが話題に
アジア各地におけるリアル体験の施策は情緒的価値経済を体現する最前線だ。香港MTRではちいかわキャラでラッピングされた「CHIIKAWA DAYSテーマ列車」が運行を開始し、ファンや家族連れの視線をくぎ付けにしている。
中国では国際的なライフスタイルブランドの「CASETiFY(ケースティファイ)」とのコラボレーションにより、夏モチーフの新作も登場した。MINISO(名創)とのポップアップが7~8月に上海の2会場で開催されるとアナウンスされており、予約開始と同時に完売するなど注目度の高さを見せている。
キャラクター市場を情緒的価値がけん引
国潮全盛の中で、日本IPが共感や癒しを武器に支持を広げる現象は注目に値する。いつしか「情緒的価値経済」の到来を示唆する現象とも目されるようになった。「SNS拡散×リアル体験×現地ブランド」とのコラボが生み出す価値創造の中国ジーは、コモディティ化した「モノ消費」から「心の消費」への転換点を意味し、それを鮮やかに象徴するちいかわ現象は新しいキャラクタービジネスの可能性を静かに指し示している。
癒しや共感を求めるIPへの熱狂の背景には、数値では捉えきれない「心の経済」が静かに動き始めている。ちいかわがこの象徴として、今後も長きにわたってアジアにおける情緒的価値経済をけん引し続けられるかは未知数だ。しかし、これは単なる日本キャラIPの逆襲にとどまらず、新しい消費時代の到来を告げる象徴的な現象だと言える。(提供/邦人NI-WeChat公式アカウント・編集/耕雲)
引用元: ・ちいかわがアジアを席巻、共感価値時代にキラリ輝く日本IPの躍進 [7/26] [昆虫図鑑★]
内容なしで共感って何
中国キャラの歯がギザギザのヤツは「流行ってます」「みんな持ってます」キャンペーン臭が匂ってだが
ちいかわはジワジワ浸透している感じやな
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