毎日新聞
参院選ではコメ政策の行方に注目が集まっている。「令和のコメ騒動」は食卓だけでなく、日本伝統の米菓作りにも影響を及ぼしており、原料となるコメの仕入れ値は上昇傾向が続く。埼玉県草加市の老舗せんべい店は、客離れの不安から値上げに踏み切れず、4代目の岩立規史(いわたてのりふみ)さん(51)が週5日、コンビニエンスストアの夜勤に入って生活費を稼いでいる。
「もし(またコメの値段が)上がったら、販売価格も上げるしかない」
こうした店にとっては、コメの安定的な仕入れが経営に大きく影響するが、コメにまつわる政治の対応は後手に回っているように見える。伝統の食文化を守るために、求められる政策とはなんだろうか。
原料の米は2年で3倍に高騰
草加市を南北に走る旧日光街道沿いには名産の草加せんべいを作る店が並ぶ。老舗の一つ「米重(こめじゅう)」では6月23日、規史さんの父で先代の光央(みつお)さん(84)が汗を拭きながら手焼きせんべいづくりに精を出していた。
耐火性能に優れた「大谷石」で囲われた焼き台の火鉢に入った備長炭(びんちょうたん)が赤く光る。光央さんが焼き網の上に直径9センチほどの半透明の薄い生地を次々と乗せた。専用の長い箸で素早く何度もひっくり返しては、取っ手のついた「押し瓦」で押さえて形を整えていく。「火は強くないからのんびりした気持ちで余計に返してます」と笑う。
焼き台の近くに座る規史さんが、焼きたてのせんべいにはけを使って1枚ずつしょうゆを塗ると、香ばしい匂いが店の外にもあふれ出た。
店で扱うせんべいの生地は加工用米を使わず、主食用のうるち米、国産コシヒカリのみを使用する。この道70年近い光央さんだが、想定もできない価格上昇に見舞われている。
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https://mainichi.jp/articles/20250703/k00/00m/010/135000c
引用元: ・【コメ】「コメ騒動」に揺れる老舗草加せんべい屋 店主は週5でコンビニ夜勤で生活費稼ぐ 客離れの不安から値上げに踏み切れず… [ぐれ★]
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