https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250703/k10014852781000.html
2025年7月3日 17時57分
外国人と生活保護についてのSNSでの投稿が、ことし3月14日に参議院予算委員会の質疑で取り上げられたあと、急増しています。
NHKが分析ツール「Brandwatch」で調べたところ、「生活保護を受給している世帯の3分の1は外国人」などとする誤った内容の投稿が拡散していて、6月末までで720万回以上見られているものもありました。
厚生労働省によりますと、2023年度(令和5年度)に生活保護を受給した世帯は全国でおよそ165万478世帯で、このうち外国籍の人が世帯主のケースは4万7317世帯、生活保護を受給している世帯のうちのおよそ2.9%で、3分の1には及ばず、拡散されている投稿は誤った情報です。
また「外国人への生活保護の支給は憲法違反だ」といった投稿も出ていて、中には470万回以上見られているものもありますが、外国人への生活保護の支給が憲法違反だとする判断はこれまで行われていません。
「生活保護法」は日本国民を対象としていますが、1954年(昭和29年)、当時の厚生省は「生活に困窮する外国人について一定の在留資格を有する場合、生活保護の取り扱いに準じた保護を行う」とする通知を出し、外国人に対しても支給されてきました。
また「生活保護法が保護の対象とする『国民』に外国人は含まれない」とした2014年7月の最高裁判所の判決をもとに憲法違反だとする投稿もありますが、この判決では「外国人は自治体の裁量による事実上の保護の対象にとどまる」という指摘もされていて、自治体の裁量で外国人への生活保護の支給は行われています。
これについて厚生労働省は「判決は生活保護法の対象が日本国民であるとする一方で、外国人も行政保護の対象になり得るとしたものであり、対応を否定するものではない。支給はあくまで行政措置で、憲法に違反する取り扱いを行っているわけではない」としています。
引用元: ・外国人と生活保護についてのSNS投稿 3月の参議院予算委のあと急増 誤った内容の投稿の拡散も | NHK [少考さん★]
コメント