<夏だけでも、リモートにしてほしい>
梅雨明け前から各地で35度以上の猛暑日を観測する日が続出している今年、X(ツイッター)上には、リモートワークを渇望する投稿が相次いでいる。
◼「暑さ指数」参考に消耗回避
コロナ禍で多くの企業が導入したのがリモートワークだった。
だが、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が季節性インフルエンザと同じ5類に移行してから、「オフィス回帰」の流れに押されてきた。
だが、冒頭の交流サイト(SNS)のような悲痛な叫びに配慮し、酷暑対策としてリモートワークを推奨する企業もある。
スマートフォンの周辺機器の製造・販売をする埼玉県新座市の「トリニティ」は3年前から「熱中症対策リモートワーク推奨デー」を設けている。
きっかけは2022年6月末、県内の最高気温が39度を記録した日のことだった。
山本洋平社長が出社してくると、会社前で高齢女性が倒れていた。熱中症とみられ、山本さんが救護して、その後救急搬送された。
当時、社内にも暑さのなかで通勤するだけで体調を崩してしまう人が複数いた。
事態を重く見た山本さんは、7月初めから推奨デーを設けた。
「天気予報で翌日の最高気温が39度以上」
ひとまず、リモートワークをするための基準を設けてみたものの、天気予報が外れ、予想に反して暑くなる日があった。
そこで24年からは基準を刷新。
気温と湿度、地面・建物からの照り返し熱から割り出される「暑さ指数」を活用し、環境省が熱中症警戒アラートを発表する際の基準である「暑さ指数33以上」を基準にした。
暑さ指数は環境省が翌日の予測値も発表するため、33を超えると予想される場合は、前日にリモートワークの準備をして帰宅し、当日も33以上であれば希望者は出社しない。会社からもグループチャットで連絡が来るという。
「通勤の暑さで体力を消耗しなくなって、業務に集中できる」
「朝から快適に仕事ができる」
社員からはそんな声が寄せられたという。
広報・PRチームの武知萌さんも「暑さと人との密着で朝の満員電車が不快だったが、それがなくなった」と効果を実感する。
商品のサンプルチェックなど出社しないとできない業務もあるほか、「リモートに慣れるのに時間がかかる」「自宅環境が整っていない」として希望しない社員もいるという。
「会社が熱中症対策をサポートできる態勢を取っていることが大切なのだと思っています」
武知さんは制度の意義を強調する。
◼仕事のパフォーマンスにも影響
通勤時に熱中症になった――。
第一三共ヘルスケアは24年、「通勤時の熱中症対策に関する意識調査」を実施し、20~60代の男女計632人から回答を得た。
回答者の4分の1に当たる152人が、通勤時に「熱中症になった」もしくは「なりかけた」と答えた。
出社の頻度を尋ねた設問では、コロナ禍(20~23年)に比べて「増えた」「増えた気がする」と回答した人は合わせて42・5%になった。
このうち夏の通勤時に屋内と屋外の寒暖差を不快に感じたことのある人は125人で、その4割は仕事のパフォーマンスが「60%未満に低下した」と回答したという。
【田中理知】
[毎日新聞]
2025/6/30(月) 8:00
https://news.yahoo.co.jp/articles/1cef60ed61ac862960a16adfb76f113e62e4e01d
引用元: ・こんな暑さで出社しないとダメですか? リモートワーク推奨企業も [煮卵★]
なめてんのか?
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