日本生まれでも「外来種」 三宅島のニホンイタチ、生息拡大か
https://news.yahoo.co.jp/articles/a95fbadf5ea86f1897db4bbcc691f49e9ff7b24a
引用元: ・伊豆諸島の三宅島で外来種のニホンイタチが増殖か 生態系への影響懸念 [478973293]
東京・伊豆諸島の三宅島に生息するニホンイタチが、古くから在来種として生息する伊豆大島よりも多くなっている可能性があるとの研究結果を、東邦大の研究チームが発表した。三宅島のニホンイタチは島外から人為的に持ち込まれた「国内外来種」。伊豆大島とは異なる環境に適応して拡大しているとみられ、生態系への影響が懸念される。
三宅島には1980年代から、農作物を食い荒らすネズミを駆除する目的でニホンイタチが持ち込まれた。島ではその後、在来種のトカゲや、国の天然記念物で絶滅危惧種の野鳥アカコッコの減少が報告され、ニホンイタチによる捕食が一因と指摘されている。
しかし、これまで三宅島内のニホンイタチの生息数や分布状況は詳しく分かっていなかった。そこで研究チームは、同じ伊豆諸島内でニホンイタチが在来種として生息している伊豆大島と生息状況を比較。草地や竹林、裸地など、植生の異なる調査ルートを両島で計13本選び、見つかったフンの数からそれぞれの島全体の分布を推定した。
その結果、伊豆大島のフンの平均数が1キロメートルあたり4・89個だったのに対し、三宅島は同7・44個と上回り、三宅島により多くのニホンイタチが生息している可能性が明らかになった。
また、三宅島では落葉広葉樹林や竹林でフンが多く見つかった。農業被害を防ぐ目的で持ち込まれた割に畑周辺での発見は少なく、約40年かけてニホンイタチが三宅島全体に分布を広げたとみられるという。
東邦大の井上英治教授(動物行動学)は「二つの島でニホンイタチの生息場所に違いがみられた。外来種がどのように分布を広げるか知るには、持ち込まれた地域ごとの個別の調査が重要だ」と指摘している。
研究成果は5月30日付の米科学誌「プロスワン」に掲載された。
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