【研究】定期的な性行為は更年期障害の症状を軽減する、40歳から79歳までの900人以上の日本人女性を対象・・・モニカ・クリスマス博士 「最適な性機能の健康は全体的な健康に不可欠です」

新たな研究によると、定期的な性行為は、加齢とともに女性がセックスレスになる一般的な原因である外陰部の痛み、刺激、乾燥を軽減する可能性があることが示唆されています。

この研究結果は 、更年期学会誌『Menopause 』に本日オンライン掲載されました。

更年期中および更年期後のエストロゲン欠乏は、更年期泌尿生殖器症候群（GSM）と呼ばれる状態を通じて、女性の平均寿命を縮め、生活の質を低下させる可能性があります。

2014年、GSMはエストロゲンと性ステロイドのレベル低下に関連する一連の症状と徴候として定義されました。

GSMには、性器、性機能、泌尿器の症状が含まれており、いずれも40代から70代の女性の性行為の頻度に影響を与える可能性があります。

40歳から79歳までの900人以上の女性を対象としたこの新たな研究では、研究者らは性交の規則性と外陰部・膣関連の更年期障害との関連性を検証しました。

外陰部は女性の外性器、膣は女性の内性器を指します。更年期によく見られる症状には、かゆみ、灼熱感、痛み、潤滑の低下、皮膚の外観の変化などがあります。

過去3ヶ月以内に性行為を行った場合を「定期的な性行為」と定義し、過去1年間（ただし過去3ヶ月間は行っていない）に性行為を行った場合を「低頻度の性行為」と定義しました。

当然のことながら、研究者らは、定期的な性行為を行う女性の割合が加齢とともに有意に減少していることを確認しました。

これは、女性性機能指数（Female Sexual Function Index）における性欲、興奮、潤滑に関するスコアも加齢とともに有意に減少しているという事実と一致しています。

女性性機能指数は、女性の性機能に関する6つの領域にわたる19の質問で構成されています。しかし、注目すべきは、オーガズムと満足度のスコアは加齢に伴って変化しなかったことです。

研究結果に基づき、研究者らは、一部の性機能や症状は加齢とともに変化するものの、より定期的な性行為を行う女性では維持される可能性があると結論付けました。

また、この研究では、定期的な性行為を行う女性はGSM関連症状の有病率が低いことも明らかになりました。

研究結果は、「定期的な性行為および性機能と更年期関連症状の泌尿生殖器症候群との関連性に関する横断研究」という論文に掲載されています。

モニカ・クリスマス博士、更年期障害協会副医療ディレクター
この調査結果は、GSMの診断と治療の重要性を浮き彫りにしています。ホルモン療法を受けたと回答した参加者はわずか2.9%でした。局所低用量膣エストロゲン療法は安全で、痛みや性交回避につながる外陰部・膣の不快な症状を緩和する上で非常に効果的です。

最適な性機能の健康は全体的な健康に不可欠ですが、性的に活動していない女性にもこれらの症状が及ぼす影響を認識することも不可欠です。性行為の有無にかかわらず、症状のある人には治療を提供すべきです。局所低用量エストロゲン療法の使用を標準化することが不可欠です。

https://www.news-medical.net/news/20250625/Regular-sexual-activity-can-reduce-problematic-menopause-symptoms-study-suggests.aspx

定期的な性行為と性機能および更年期関連症状の泌尿生殖器症候群との関連性に関する横断研究
https://journals.lww.com/menopausejournal/abstract/9900/cross_sectional_study_of_the_association_between.480.aspx

目的:
我々は、閉経前後の日本人女性の性症状と性機能を評価し、性交の規則性とそれらの症状との関連性を調査した。