【MLB】ドジャースの国歌斉唱歌手が内幕を明かす「スペイン語はＮＯと言われていた」移民問題が飛び火

2025年6月16日 13:23　東スポWEB

　トランプ政権による移民政策がドジャースにも飛び火した。ロサンゼルスで移民の一斉摘発に反対する抗議デモが過熱し、ＩＣＥ（移民・税関捜査局）による逮捕者が続出。市の中心部では夜間外出禁止令が発令される事態となっているが、そんな中で歌手〝ネッツァ〟ことバネッサ・エルナンデスが明かした国歌斉唱の〝内幕〟が波紋を広げている。

　ネッツァは１４日（日本時間１５日）にドジャースタジアムでのジャイアンツ戦に招かれてスペイン語で米国国歌を斉唱した。５万１０００人の観衆の喝采を浴びたが、これは彼女の抗議の思いからだった。移民の両親を持ち、ドミニカ共和国のＴシャツを着たネッツァはドジャース側から英語で歌うように指示されていたが、本番では涙を浮かべて震えながらスペイン語で歌い上げた。

　ネッツァはＳＮＳに「まさか（スペイン語は）ノーと言われるとは思わなかった。本当に信じられませんでした。でも私は私の家族のため、仲間のためにそうしなければならないと感じた。ここはＬＡだし、いろんな事が起きている。とにかくやらなきゃと感じた」などと思いをつづっている。

　この問題についてはロバーツ監督も「人を受け入れたり強制送還したりしなければならない状況でこうした騒乱が起きれば誰もが不安に感じるのは当然。私は十分な知識がないのでこれについて賢明な発言はできません」と困惑のコメントを残し、プエルトリコ出身のキケ・ヘルナンデスも「この国で起きていることに悲しみと憤りを感じている。この街とドジャースは私を温かく迎えてくれた。第２の故郷です」とＳＮＳに心中を明かしていた。