2025年6月10日、中国メディアの環球時報は、日本特派記者と特約記者による「ストリーミングの時代において、中国アニメはいかにして
日本から学ぶか」と題した記事を掲載した。
記事はまず、「近年、中国の企業が『しゅごキャラ!』など、多数の日本の名作アニメとコラボしたグッズを発売し、中国のSNS上で
アニメファンから熱烈な支持を受けている。日本の英字新聞ジャパン・タイムズは、日本アニメは、すでに日本最大のソフトパワーの
一つとなっており、国際的影響力の向上を後押ししていると報じている。世界中のストリーミングプラットフォームが市場シェアを
めぐって激しく争う時代において、日本には数十年かけて蓄積され、他国が短期間では再現できないような、世界中で人気を博す
『アニメ』が存在する。ストリーミング革命は、日本にとってまたとない好機である。日本には膨大な漫画作品の蓄積があるが、
アニメ化されたのはそのごく一部に過ぎない。つまり、この分野には今後も急成長の余地があるということだ」と述べた。
ー中略ー
一方で、「日本アニメには課題も多い」とも指摘。「クリエイターの待遇は海外の同業者と比べて低く、従来の『製作委員会方式』
(アニメ制作費を複数企業が共同で出資する)も早急な改革が求められている。同時に国際競争も激化しており、ジャパン・タイムズは
『中国や韓国、そして東南アジアの多くの国々がコンテンツ制作に積極的に投資し、日本の優位性を脅かしつつある』と指摘している。
現在、世界で最も興行収入を上げたアニメ映画は中国の『ナタ2』であり、その収益は20億ドル(約2860億円)を超える。
こうした莫大(ばくだい)な収益は、中国のエンタメ業界が制作に継続的な投資を行い、作品の質を高め、より広い視聴者層の獲得を
可能にしている」と論じた。
記事によると、北方工業大学中国語学科の教授・王徳岩(ワン・ダーイエン)氏は、環球時報の取材に対して「デジタル文明の時代に
おいて、文化産業の世界的影響力は国家の発信力と直結する」と語り、「『ナタ2』が世界のアニメ映画の記録を塗り替えた今、
中国アニメは『追いかける側』から『並走する側』への歴史的転換点に立っている。しかし、『アニメ大国』から『アニメ強国』へと
脱皮するためには、日本をかがみとして、中国独自の文化輸出モデルの構築が不可欠である」と言及。「日本アニメと比較しても、
中国アニメには文化的な奥深さと技術革新という二重の強みがある。『山海経』や『封神演義』など、東洋的な神秘美学を持つ作品が、
現代的な映像言語を通じて『創造的転換』を実現しつつある」とも分析した。
同氏はさらに、「中国は圧倒的な人口規模と世界最大のストリーミング市場を持っており、アニメ作品に対して試行錯誤の余地と
収益化のルートが日本よりも豊富だ」とした一方、「日本アニメは、世界における文化的象徴の浸透力という点で、依然として強大な
優位を誇っている。中国が真に日本に肩を並べるためには、『感情的共鳴の普遍性』と『産業の連携力』という2点を打破する大きな
進展が必要である。宮崎駿監督の作品が世界中の観客の心をを動かすように、このような『異文化を超える物語力』こそが、
われわれが学ばねばならない重要課題である」と指摘した。
天津師範大学国家発展と安全研究センター研究員・王鵬飛(ワン・ポンフェイ)氏は「世界的なストリーミング革命はかつてない
チャンスであり、各国はそれを活用して自国の物語を語り、文化輸出によって経済を牽引することが可能である。中国は映像制作機関、
ストリーミングプラットフォーム、政府機関を統合し、統一的な発展戦略を策定する必要がある」と論じた。
ー後略ー
(翻訳・編集/岩田)
全文はソースから
https://www.recordchina.co.jp/b954704-s25-c30-d0201.html
引用元: ・【中共メディア】 ストリーミング時代、中共アニメはいかにして日本から学ぶか [6/16] [仮面ウニダー★]
表現の自由?
コメント