【米国研究】現在喫煙している成人の約7人に1人は、何らかの障害を抱えている、罹患率は、喫煙を一度もしたことのない人々の2倍

また、データ分析によれば、喫煙を続けている人々の障害および/または何らかの機能的困難の罹患率は、喫煙を一度もしたことのない人々の2倍である。

全体として、この数字は現在喫煙している推定2500万人の成人のうち40％が何らかの機能的困難を経験していることを示唆していると研究者らは推定している。

2019年、米国では喫煙が障害の3番目に多いリスク要因でした。しかし、喫煙に関連する機能障害の有病率、程度、種類については、比較的ほとんど分かっていないと研究者らは述べています。

これをさらに調査するために、研究チームは2019年から2023年までの期間の国民健康インタビュー調査（NHIS）から150,220人のデータを分析した。

参加者は、現在喫煙している、喫煙していた、喫煙経験がないという条件でグループ分けされました。ワシントングループ・ショートセット（WG-SS）を用いて、6つの主要領域における機能障害の程度を測定しました。

主要領域は、視覚（眼鏡をかけている場合でも）、聴覚（補聴器を装着している場合でも）、移動（歩行または階段の昇降）、コミュニケーション（理解する、または理解されること）、認知（記憶力と集中力）、セルフケア（洗面と着替え）です。

参加者は、6つの主要分野のうち1つ以上において「非常に困難」または「全くできない」と回答した場合、障害があるとみなされました。

少なくとも1つの主要分野で「ある程度困難」と回答した参加者も推定値に含められました。

2019年から2023年の間に、現在喫煙している人の7人に1人（14％）が障害を報告しましたが、以前喫煙していた成人では12.5％、喫煙したことのない人では7％でした。

現在喫煙している人、過去に喫煙したことがある人、喫煙したことがない人の間で最もよく見られた障害は、それぞれ、運動機能（8%、8%、4%）と認知機能の問題（4.5%、3%、2%）でした。

現在喫煙している成人のうち、半数以上（54%）が少なくとも1種類の障害について「ある程度」「かなり」「全くできない」と回答しました。

また、現在喫煙している者の視覚、聴覚、運動、認知障害の有病率は、喫煙経験のない者の2倍でした。

障害の推定値は、セルフケアを除いて喫煙経験のない人よりも、現在喫煙している人の方が有意に高く、コミュニケーションを除いて以前喫煙していた成人の障害の推定値も有意に高かった。

現在喫煙している成人の障害有病率を年齢、性別、人種/民族、教育レベル別に層別化すると、女性では16.5%、男性では12%、65歳以上では21.5%強、25～44歳では9%となっている。

同様に、障害の有病率は、非ヒスパニック系その他では 19%、ヒスパニック系では 11% に及び、高校未卒業者では 21.5%、大学卒業生では 8% に及んだ。

全体として、統合分析により、米国でいまだに喫煙している推定2,500万人の成人のうち、約40％が少なくとも何らかの機能的困難を経験していることが明らかになったと研究者らは推定している。

https://www.news-medical.net/news/20250529/Study-finds-high-rates-of-functional-difficulty-among-US-smokers.aspx

2019～2023年における米国の喫煙成人における障害有病率の推定
https://tobaccocontrol.bmj.com/content/early/2025/05/27/tc-2024-059027