ジャーナリスト・森田浩之氏は、外国出身力士のセカンドキャリアについて、国籍を理由に親方への道を閉ざす方針について「多様性重視の時代に即しているとは到底思えない」と異を唱える(以下、森田氏による寄稿)。
■横綱・豊昇龍の日本国籍取得
モンゴル出身の横綱・豊昇龍が、将来的に日本国籍を取得する意向であることがわかった。日本相撲協会は、力士が引退後に親方として後進を指導するには日本国籍が必要だという規定を設けている。豊昇龍は近くモンゴルに帰国して大統領に会い、国籍変更の承諾を得るというから、これは大変な決断だ。
だが考えてみれば、指導者になるために現地の国籍が必要だというスポーツは、世界でもほかにないだろう。そもそも一般企業なら、国籍を理由に雇用を拒むのは法律違反だ。相撲協会が親方を「日本人」に限るのはなぜなのか。
親方の「国籍規定」が作られたのは1976年。その理由は明らかではなかった。明文化されたのは40年以上が過ぎた’19年。相撲協会が諮問した有識者会議の提言書が、日本国籍が必要な理由に触れた。
■大相撲に欠かせない存在となった外国出身力士
提言書では日本の歴史と伝統を吸収することを「入日本化」という造語で表現し、それを力士らに求めている。だが歴史と伝統の中身は明確にしないまま、相撲道を教える立場の親方は日本に「根を張っている」と示すために日本国籍が必要だという、理解しにくい理屈を展開している。日本生まれの親方の下でも暴力やパワハラなどの不祥事が起きたことには触れていない。
外国出身力士は大相撲に欠かせない存在だ。先ごろ幕を閉じた夏場所では、幕内力士42人のうち外国出身者は11人と4分の1以上を占めていた。’10年代半ばにはこの割合が4割に迫り、3横綱がすべてモンゴル出身だった時期もある。
若くして日本の相撲界に身を投じ、厳しい稽古に耐え、伝統と習慣を学び、日本語にも熟達している外国出身力士。彼らのセカンドキャリアについて、ただ国籍を理由として親方への道を閉ざす方針が、多様性重視の時代に即しているとは到底思えない。
引退直前に日本国籍を取得した元大関・琴欧洲の鳴戸親方(ブルガリア出身)は「パスポートで人は変わらない」と語っている。伝統とされるものから何を引き継ぎ、何を変えるかを見極めるべき時だ。
【森田浩之】
もりたひろゆき●ジャーナリスト NHK記者、ニューズウィーク日本版副編集長を経て、ロンドンの大学院でメディア学修士を取得。帰国後にフリーランスとなり、スポーツ、メディアなどを中心テーマとして執筆している。著書に『スポーツニュースは恐い』『メディアスポーツ解体』など
5/27(火) 8:47 週刊SPA!
https://news.yahoo.co.jp/articles/e9c2d5215505be0bd0af4d5997d3001b548b9897
引用元: ・横綱・豊昇龍が日本国籍取得へ「パスポートで人は変わらない」…親方“国籍規定”は時代に即しているのか [5/29] [ばーど★]
ナリスマシや極左や拝金特権上級には理解できないだろう。
そうなったときに多様性で噴出した人間たちは淘汰されるだけ
旧国籍の人間として振る舞うってか。
論外だよなあwww
国籍離脱できない国はいくつかある
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