5月12日から18日までに全国のスーパーで販売されたコメ5キロあたりの平均価格は過去最高となる4285円となるなど、終わりの見えない「令和の米騒動」。「コメを買ったことがない」の失言で江藤拓農水相が辞任し、後任には小泉進次郎氏が就任したが、はたしてコメ価格は落ち着くのか。
緊急対策として政府備蓄米の新しい放出方式を打ち出したが、そこには大きな落とし穴も潜んでいる──。イトモス研究所所長・小倉健一氏が解き明かす。
この新しい放出方式は、法律の専門家からも疑問の声が上がっている。主要食糧法の目的は、政府備蓄を通じて「米の供給が不足する事態に備えること」と明確に限定されており、政治的な価格操作を目的とするものではない。
ジャーナリストの浅川芳裕氏は自身の論考(note、5月24日)の中で、小泉農水大臣による備蓄米の価格指定が、主要食糧法の制度趣旨を逸脱した「脱法的な介入」であると断じている。
主要食糧法の「価格の安定」という目的は、恣意的な価格操作を正当化するものではなく、需給全体の整合的な調整を通じて安定供給を図ることで達成されるべきものだという指摘は重い。
今回のように、大臣交代という状況下で政治的なアピールを意識して設定された価格が市場を歪めるような運用は、制度趣旨に反するという批判は正当であろう。
行政の裁量権を逸脱したこのような行為によって、農家や流通業者が不利益を被る可能性も否定できず、取消訴訟や国家賠償請求訴訟といった法的リスクすら浮上する。
市場の需給に応じて自然に形成されるべき価格に対し、政府が一方的に低い価格水準を指定し、事実上の相場形成に介入することは、経済的損失を被る農家にとって経営の安定性を根幹から脅かす行為となる懸念もある。
備蓄米の放出によって、本当に市場価格全体が目標通りに下がるかどうかも不確実である。農水省が公表した資料は、販売価格が5キロあたり2000円程度となるよう売渡価格を設定したことを示しているが、これは「一般的なマージンを考慮し、既存在庫とブレンドしない前提で試算した場合」の試算価格に過ぎない。実際の流通においては、業者のコスト構造や、他の在庫とのブレンドなど様々な要因が影響する。
さらに、市場関係者の間からは、政治的な価格介入が予期せぬ副作用を生む可能性も指摘されている。ある農水省関係者は、このような状況に対する懸念を以下のように語った。
「もし、本当にお米の値段がドーンと下がったら、JAはじめ、今年から米を高値で仕入れている流通業者や食品メーカーなんかは、みんな大損を抱えることになります。せっかく高い金出して仕入れたのに、急に安売りしろと言われても……。
となると、彼らは大損して安値で手放すよりは、政府備蓄米の放出が終わって、またお米が高くなった時になるまで、倉庫に寝かせて様子を見ることになるでしょう。そうなると、市場に出回るコメの量が逆に減ってしまって、結果的にまた高値になるってことも考えられるわけです。
その間、保管料やその他の経費もどんどんプラスされていく。政府が今回出す備蓄米の数量は、日本のコメ流通全体から見れば、実はそこまでものすごく大きい量ではないので、影響は軽微なんじゃないかと思われる節もあるんだけど、市場の動きは本当に神経質で、政治が変なボールを投げ込むと、何が起きるかわからない。関係者はみんな固唾をのんで見守っている状況です」
このコメントが示唆するように、政治的な価格介入は市場参加者の経済合理的な行動を歪め、かえって市場の供給を停滞させるリスクを孕んでいる。
高い価格で仕入れた業者が損失を回避するために売り惜しみをすれば、低価格の備蓄米が放出されても、他のコメの流通が細くなり、結果として価格が再び高騰するという皮肉な結果を招く可能性も否定できない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/78250b3637b798484f39b26dd16f6dbcfe7061c6?page=1
引用元: ・【結果的にまた高値になる】農水省関係者 「業者は政府備蓄米の放出が終わって、またお米が高くなった時になるまで、倉庫に寝かせて様子を見ることになるでしょう」
ん?
今回は購入先とその行動が明らかにされるし、問屋でも卸でもなく小売店に直接売るんだからそんなの無理でしょ?
イオンやドンキが精米済みの米をどこに隠すんだ?
少しでも3000円以下で売り飛ばした方がいいよw
こいつらも早くしないと手元にある新米が古米になるぞ
全部セクシーライス大臣に調べさせよう
コメ卸が蓄えてる24年産米は同じ値段では売れなくなるやん
コメント