【万博】ワレサ元ポーランド大統領「だれも民主主義信じていない」　万博で大阪訪れ語る

黒川 信雄

ポーランドの元大統領でノーベル平和賞受賞者のレフ・ワレサ氏が大阪・関西万博に合わせて来日し、大阪市内で27日、産経新聞などのインタビューに応じた。
ワレサ氏は、民主主義に対する信頼が世界的に失われていると指摘し、ポピュリズム（大衆迎合主義）の広がりを防ぐために政治制度の変革が必要だと強調。ウクライナを侵略するロシアに対抗するために日本とポーランドの協力が重要と訴えた。
ワレサ氏は、冷戦時代に共産主義体制だったポーランドで自主管理労組「連帯」を率いて社会運動を指揮、1983年にノーベル平和賞を受賞。後に同国大統領を務めた。
出身地の北部ポモージェ県を紹介する取り組みが万博のポーランドパビリオンで始まったことを受け、来日した。
ワレサ氏は、保護主義を掲げる米トランプ政権誕生など各国の政治情勢が変化している背景には「誰も真の民主主義を信じていない」実態があると指摘。
ポピュリズムやデマゴーグ（扇動政治家）を排除するには3つのポイントがあると述べ、
具体的には「大統領（などの政治指導者）の任期を2期以内に限定し、問題があれば常に交代させられるようにする。そして、国家の財政基盤を強化すること」だと主張した。
https://www.sankei.com/article/20250527-MIL3IGHBRROSHAGV5GMNCTJ36E/