大手外食企業が、リスクを承知でラーメン業態に乗り出す背景には、いくつかの明確な理由がある。
第一に、インフレ耐性の強さだ。コスト高騰に直面するなか、ラーメンは比較的価格転嫁がしやすい商材とされている。たとえばギフトホールディングスは、直近3年間で客単価を約25%引き上げたが、客足の大きな減少は見られなかった。
「1杯1000円」という価格帯はかつて心理的な壁とされたが、インフレ進行とともに消費者の受容性も変わってきた。実際、帝国データバンクによれば、ラーメン1杯の価格帯が1000円を超えても一定の客層が定着している事例が増えている。
次に、ラーメンが持つ体験型コンテンツとしての強みだ。いま外食産業では、単なる「食事」以上の「体験」や「SNS映え」が求められている。ラーメンは見た目のインパクトが大きく、個性的なビジュアルが拡散されやすい。
とろりとした鶏白湯スープ、背脂が光る豚骨ラーメン、魚介香る極太つけ麺、赤く輝く台湾まぜそば──それぞれがひとつの「物語」を持ち、若い世代を中心に熱心な支持を集める。「丸亀製麺」を手掛けるトリドールHD傘下の「ずんどう屋」は、背脂とんこつラーメンの濃厚なビジュアルと、SNSキャンペーンを組み合わせて集客を図っている。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/56b4b95a2cf38c57292b904d132eefb147e7a070
引用元: ・【外食】吉野家や磯丸水産がラーメン参入 倒産件数が過去最多のハイリスク業態なのに…なぜ
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