埼玉県八潮市の県道で1月28日に発生した下水道管の破損に伴う大規模な道路陥没事故。
発生から3ヵ月あまりが経過した5月2日、空いた穴に転落してしまい、安否不明だったトラック運転手の男性とみられる遺体が下水道管内でようやく発見された。
「とにかくよかった。ご冥福をお祈り申し上げます」
事故現場周辺の住民からは悼む声が相次いだが、一方で「私たちの問題は何も解決していない。むしろ、『陥没の街』というイメージが広がってしまい、これからが大変だ」との声も聞かれた。
現場は八潮市役所から300メートル離れた交通量の多い6差路交差点で、周囲には民家や工場、事業所など多様な施設が混在している。
現地を訪れると、依然として巨大な穴が残り、広範囲で道路が封鎖されるなど生活への影響が続いていた。現場の近くに住む男性は言う。
「事故発生後、工事による騒音が昼夜問わず続き、振動が原因で部屋の中は常にブルブルと揺れていました。現在はピーク時よりも静かになりましたが、それでもうるさい。風向きによりますが、下水の臭いは今も強烈で、洗濯物は屋外に干せません。これから暑くなっていくことを考えるとゾッとします。
交通規制のストレスもあります。事故現場の県道が封鎖され、周辺では四方八方で通行止めが続き、大きく回り道する必要がある。そのため、移動に何倍もの時間がかかるようになりました」
埼玉県は4月23日、周辺の下水道の本格的な復旧と対策工事の完了には5~7年かかるという見通しを示した。この男性はうんざりした表情でこう続ける。
「臭いや交通規制が一過性のものではなく、最大7年も続く。想像しただけで気が滅入ってしまいます」
現場近くには飲食店などもあったが、事故に伴う工事の影響で営業できない状態が続く。現場の近くで事業を営む男性は言う。
「うちの場合、通行止めになった影響で売上は減少しました。従業員を減らすなどして営業している会社もあると聞きます。とりわけ個人店は大変です。事故以来、営業できない状態が続いている店舗が複数あります。生活のためアルバイトしている方もいると聞いています。
補償はどうなるのか。住民に対する説明会が2月22日に開催され、知事や市長、県の水道局長が出席していましたが、補償についての具体的な話はなかった。
現場は県道です。県になるのか、あるいは国になるのかわかりませんが、『お金を貸します』という支援制度ではなく、しっかり補償してほしい」
住民の多くが口にしたのが「県や市は丁寧に説明してほしい」との行政への不満だ。
「住民への説明会は一度きり。説明会では、工事の進捗を伝える紙を配布するとのことでしたが、配布は一度あっただけ。テレビやネットニュースで進捗を知るだけ。それはおかしい。県や市はちゃんと説明してほしい。これまで運転手さんが発見されていないので、我慢してきました。しかし、ご遺体が発見され、ひとつの区切りがついた。行政には丁寧な説明、それから補償を求めてきたい」
冒頭で伝えたように、「陥没の街」というイメージが広がったことを懸念する声もある。市内で不動産業を行う男性はこう嘆く。
「事故後、八潮を『道路陥没の街』と表現する報道があり、悲しくなりました。残念なことに、八潮=『陥没の街』というイメージが広がっています。また、今回の事故はインフラの老朽化が原因とされていますが、事故直後にはテレビで盛んに『八潮は地盤が緩い場所』『八潮は地盤が悪いエリア』などと言及されました。
地盤が緩いことは昔から指摘されていますが、今回の事故とは無関係です。マイナスイメージが広がった結果、住宅売買が低調になっているとの声があります。
現状、地価が下落したという事実はありませんが、今後どうなるかわかりません。完全復旧には7年とのことですが、さらに悪影響が出るのではないか。今後が心配です」
陥没事故の被害者は運転手の男性だけではないことを忘れてはいけないだろう。
引用元: ・【埼玉県八潮市・八潮=陥没の街と呼ばないで】イメージ低下で不動産売買低調、地価下落の可能性も・・・現場の近くに住む男性 「下水の臭いは今も強烈で、洗濯物は屋外に干せません」
コンクリ殺人犯が住んでたし…
八潮に限らず全国のどこででも起きる可能性あり。
自民が公共事業費を削ったのが原因なんだから。
だって物売れないし移動に以前の何倍もかかるって自分らから言ってるし
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