https://news.yahoo.co.jp/articles/c0e23083ce7fc017f348b4731e05e8d9f81e544b
潮干狩りのシーズンが到来した。楽しい春の行楽だが、一方で毎年、ネガティブなニュースも報じられている。特にメディアで注目されやすいのが、一部の中国人による密漁や乱獲の問題だ。
引用元: ・中国人による「潮干狩り密漁」なぜ続く? SNSで“攻略”法を共有、個人間売買も…「対策」は [662593167]
フジテレビの情報番組「めざまし8」(3月に放送終了)では昨年7月、「中国SNSでの“密漁”動画拡散が理由? 伊勢エビ・ウニ・ナマコ…外国人による違法な漁が急増 狙われる日本の高級海産物」とのニュースを報じている。
『週刊SPA』2024年5月21日号では「[中国密漁3.0]の実態」との特集を組んでいる。また、個別の案件については新聞各紙での報道も多い。(ジャーナリスト・高口康太)
メディアの報道内容とは
いくつか代表的な事例を紹介しよう。
・千葉県市川市のカキ殻不法投棄
千葉県市川市は2023年4月に「カキ殻投棄禁止条例」を制定。江戸川放水路にはカキやマテ貝、ホンビノス貝などの魚介類が生息する。漁業権は設定されていないので誰でも自由にカキを採ることができるが、中身だけ持ち帰り殻だけを不法投棄する行為が続出。地元有志が清掃活動を続けるが負担は大きい。2022年にはカキ殻不法投棄で中国籍の男女6人を書類送検した。
(「江戸川産」のカキ殻不法投棄が深刻 地元は異例の条例施行で対抗/朝日新聞デジタル、2023年6月9日)
・東京湾でワタリガニ密漁
千葉県木更津市、ライトで海面を照らし、集まってきたワタリガニをトングでつかみとる。密漁者に話を聞くと、「カニ、スピード早いでしょ。ハサミで狩ったら、面白い遊び」と答えたという。地元には中国語で密漁禁止の警告も効果なし。
(悪質…東京湾でワタリガニ“大量密漁” 中国人が次々「蒸し焼きにする」/テレ朝ニュース、2023年12月19日)
・茨城県大洗市のビーチで禁止区域内における潮干狩り、採捕量超過
潮干狩り禁止区域で潮干狩りをする中国人6人組。買い物カゴいっぱいに貝を採っていたが、資源保護のために決められている採捕量を超過していた。密漁にあたる。
(「俺、違反じゃない」後を絶たないハマグリの“密漁” 懲役刑や罰金刑の可能性も…/日テレNEWS、2024年4月29日)
・千葉県銚子市、立ち入り禁止の堤防で怪しい動き
立ち入り禁止の堤防内に入り込み、カキを採る2人組。注意すると立ち去っていった。
(中国SNSでの“密漁”動画拡散が理由? 伊勢エビ・ウニ・ナマコ…外国人による違法な漁が急増 狙われる日本の高級海産物/FNNプライムオンライン、2024年7月24日)
これらの報道からは、“本職”の密漁ではなく、レジャー感覚で違法行為におよんでいる事例も少なくないことがうかがえる。また、事件の背景として指摘されているのが、中国SNSでの情報共有だ。
監視するしか無いけどそんなの出来る訳無いし
■SNSと密漁
以前、筆者が執筆した記事【中国SNSで「外免切替」“攻略”法が拡散? 日本人が知らない「中国人と運転免許」実態とデマ】(関連記事参照)でも紹介したが、中国のネットには「攻略」と呼ばれるコンテンツが多数ある。
コスパのいい化粧品はなにか、よく効く医薬品とは、日本旅行で行くべき場所と注意点、海外不動産の購入方法などなど、知りたい情報についてまとめられた記事や動画を意味する。
ドウイン(中国版TikTok)やネット掲示板、動画投稿サイト、旅行情報サイトなどあらゆる場所に「攻略」は掲載されているが、特に人気が高いのは中国版インスタグラムこと「小紅書」(RED)だ。
REDで「日本 赶海(潮干狩り)」と検索すると、多数の情報が出てくる。実用性の高い情報が多いのが「攻略」の特徴で、潮干狩りに適した大潮の日程をまとめた投稿もあるほか、潮干狩りスポットの紹介など投稿は多い。
さらには「カキが山盛り収穫できました。一緒に行きたい人はコメントして」との書き込みもあれば、マテ貝が住む穴に塩を入れると飛び出すといった豆知識もあった。
在日中国人だけではなく、旅行者に対する紹介としての書き込みもある。中国人の旅行はかつて買い物中心だったが、団体旅行から個人旅行にシフトし、リピーターも増える中で、ちょっと変わった体験を楽しみたいニーズが高まっている。日本での潮干狩りも、その一つなのだろう。
また、投稿を閲覧していると、山盛りの収穫を誇っているものも多く、本人はなんとも楽しそうである。「攻略」に書かれているとおりにやっていると、気づいたら密漁していたケースは多い。
もっとも報道で取りあげられた場所の多くは長年、密漁問題に悩んでおり、中国語で警告の看板が立てられていることも多いだけに、それが目に入らなかったとの言い訳は苦しそうだ。
遊び感覚での密漁が多いと報じられているが、では、商業目的での密漁はないのだろうか。
大量に採った海産物を個人間で売買することは行われている。在日中国人のグループチャットで、「こんなにたくさん貝が取れたのだけど、欲しい人いる?」といったメッセージを書き込み、販売するといった手法だ。
中国のスマホ決済は高度に発展しているため、欲しいと手を挙げる人がいればチャット内で送金が完了する便利さもある。
恥ずかしい
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