ハノイ駅近くの踏切から通りに足を踏み入れると、線路の両脇にカフェが数百メートルにわたって続く。線路はフランス植民地時代に整備された。建物はちょうちんや華やかな電飾で彩られ異国情緒があふれる。客でにぎわい、線路上でポーズを決めて撮影を楽しむ姿が見られた。
列車が通過する数分前になるとベルが響き渡る。「危ないから線路から出て」。警備員が笛を吹き、店員が身ぶりを交えて呼びかけると観光客は店内へ。2階より列車との距離が近い1階は、どの店もほぼ満員だ。
間もなく地響きを上げ列車が通過。カフェと線路の間に柵はなく「近すぎる」「怖い」といった悲鳴にも似た声が上がり、通過後はあちこちで拍手が起きた。客からは「スリル満点」「経済発展著しいベトナムらしい。勢いを感じた」といった声が聞かれた。平日の列車通過は10本弱だ。
安全上の懸念はある。政府は過去に取り締まりを強化し、観光客が消えたことも。しかし、新型コロナウイルスの流行収束後、観光振興策が不可欠となった。「団体ツアーの行き先に復活した。交流サイト(SNS)を見た客からの希望も多い」(ガイド)といい、当局は黙認状態だ。
新型コロナで2021年に落ち込んだハノイの外国人観光客数は2023年には10倍以上に増え、線路脇のカフェの数も拡大している。値段は街中よりやや割高で、店の売り上げは上々だ。ただ、ある店主は万が一事故が起きれば閉店は必至だとし「安全対策には気を使っている」と強調した。
2025年04月20日 07時07分共同通信
https://www.47news.jp/12472172.html
引用元: ・1メートル先で列車走行、ハノイのカフェ 線路脇に密集、写真映えする人気スポット [蚤の市★]
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