2025.04.20
金谷 啓之
私たちはなぜ眠り、起きるのか?睡眠は「脳を休めるため」ではなかった?生物の“ほんとうの姿”は眠っている姿?
気鋭の研究者が睡眠と意識の謎に迫った新書『 睡眠の起源 』が、発売即4刷と話題だ。
「こんなにもみずみずしい理系研究者のエッセイを、久しぶりに読んだ。素晴らしい名著」 (文芸評論家・三宅香帆氏)、 「きわめて素晴らしかった。嫉妬するレベルの才能」 (臨床心理士・東畑開人氏)といった書評・感想が寄せられるなど、大きな注目を集めている。
(*本記事は金谷啓之『 睡眠の起源 』から抜粋・再編集したものです)
吸入麻酔薬はなぜ効くのか分からない
世界中では、毎年2億件以上もの手術が行われているという推計がある。しかし驚くべきことに、吸入麻酔薬が効かなかったという報告は、これまでに一例もない。吸入麻酔薬は、100パーセント必ず効く薬なのだ。
吸入麻酔薬は、どのようにして作用するのだろう?
薬であるからには、“標的”が存在するはずだ。薬の標的は、往々にしてタンパク質である。いかなる薬も、ある種の化学物質であり、ほとんどの場合、細胞の内外ではたらいているタンパク質に物理的に結合する。タンパク質のはたらきを変化させることで、細胞のはたらきを調節し、ひいては組織全体・体全体の変化をもたらすのだ。
吸入麻酔薬は気体として吸い込まれた後、肺で血中に取り込まれて脳に達し、神経細胞のはたらきを変化させる(主には抑制する)ことで、麻酔効果を発揮すると考えられる。
まったく不思議な話なのだが、吸入麻酔薬の標的となるタンパク質は、未だよく分かっていない。1840年代から約180年、なぜ効くのか分からないまま使われているのである。
https://gendai.media/articles/-/150762
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全身麻酔という“魔法の技術”
https://gendai.media/articles/-/150762?page=2
引用元: ・この180年間、「吸入麻酔薬」はなぜ効くのか分からないまま使われている「驚きの事実」
安楽死より苦しくなさそう
全身麻酔は意識が全くの無になるからね、夢はもちろん見ないし5時間の手術も感覚的には1秒
だからその間の死なら楽も苦しいも何も感じない
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