●入場券のQRコードが出せない!
4月13日、大阪・関西万博がスタートした。前日には、天皇皇后両陛下、秋篠宮殿下、石破茂首相らが参加して開幕式が開かれた。
華々しい幕開けとなったかと思いきや、13日朝9時の会場直後から、「はよせえよ」「なんでこんな待つんや」と会場では怒声が響いていた。
入場券はスマートフォンなどで提示するQRコードとし、人気パビリオンやレストランにまで事前予約制を導入している。
「待たない万博」をセールスポイントにあげていたが、開幕早々から頓挫しているのだ。
奈良県から来ていた来場者のひとりはこう不満を語る。
「QRコードで入場券をチェックされましたが、その後に手荷物検査があり、二度も行列で立ち止まらないといけない。こんなトロいことでは、どうにもならない」
昼頃にやってきた大阪市の来場者のひとりは、あまりに多くの人が集まりすぎて携帯電話がつながらず、QRコードにアクセスできなかったと憤慨して語る。
「入場券のQRコードがあるのに、表示されない。『紙に印刷していないか?』とゲートで訊ねられてあきれた。環境に配慮して紙を減らす万博じゃないのか」
万博最大の目玉とされている世界最大級の木造建築物「リング」に上がるエスカレーターも、長蛇の行列だった。
予約が必要ないパビリオンやお土産売り場さえも、100mをはるかに超すほどの大行列だ。
神戸から来たという来場者も、険しい表情で語る。
「並ばなくていいと聞いていたのに、どこいっても行列や。並び疲れて帰るのかな」
さらに観客たちの期待を大きく外したのは、開幕初日というのに5つのパビリオンは完成に至っておらず、観覧ができなかったことだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d6cf127e42b326ee37de4d3a458a0452eff9fbab
引用元: ・【現地ルポ】大阪万博の「異常な大行列」「泣き叫ぶ子どもたち」「開かないパビリオン」がヤバすぎる [178716317]
●完成していないパビリオン
その一つであるインドのパビリオンは、朝から突貫工事が続いており、あわただしく工事の作業員が出入りしている。
周囲には建築資材が積まれ、作業車までおかれて工事現場そのものだ。
スタッフに聞くと
「今日に完成? うーん、どうでしょうか。見たままです」
完成まで1週間ほどは必要だと、お手上げ状態だ。
同じく未完成のベトナムのパビリオンは、ディスプレイが映像で流れるものの、ドアは閉じられたまま。
《工事許可証》の貼り紙があるだけで、中の様子はうかがえない。その許可証によれば、3月7日に工事許可が出されていることがわかる。
《開幕までに工事を完了させるように努めること》
《万博開幕時にエリアが未完成となることが見込まれた場合、来場者の安全確保のため、協会の指示に従い適切な対策(遮蔽等)を行うこと》
と記されていた。
ネパールのパビリオンは、オレンジのカラーコーンとバーに囲われ、ドアには鍵ががかかって無人状態だった。
ガラス越しには、工事用の資材やパビリオンに使用されると思われる飾り物が見える。
ガードマンが困惑した表情を浮かべていたのはブラジルのパビリオンだ。
国際博覧会協会は完成したと発表していた。しかし、開幕の日は、エントランスは固く閉ざされたまま。
「中でトラブルがあったそうで、閉まっています」
ガードマンも詳細な事情はわからず、そう答えるしかないという。
実はこのブラジルのパビリオン、事前の予約を受け付けていた。大阪府内から来たという親子連れの家族は予約をした時間にやってきた。
「予約をしているのに、クローズなんてウソやろ!? メールなどで『閉まっている』というお知らせもきてない。
サッカーが好きで、ブラジルのパビリオンは絶対にと思っていたのに、がっかりや」
●期待外れの「空飛ぶクルマ」
開幕の日、朝から雨模様。会場の午前9時ころには一時、雨はやんだものの11時過ぎから再び雨となり、強い風も吹き始めた。
レインコートや折りたたみ傘がコンビニでは飛ぶように売れていた。「もう在庫がないかも」と店員が断りを入れるほど。
リングから降りてきた人はあまりの寒さに自動販売機の前に群がった。だがそこには冷たい飲料ばかりが並ぶ。
「寒さで凍えそうなのに、なぜあったかいものがないんだ。非情な万博だ」
と怒りの声があがっていた。
リングと並んで目玉とされてきたのが、空飛ぶクルマだ。「クルクルと自転車のように空を舞っている」と国際博覧会協会の副会長で大阪府知事の吉村洋文氏が豪語していた代物だ。
商用フライトはなくなり、開幕日などにデモフライトだけが告知されていた。
しかし、悪天候でデモフライトさえも中止となった。かろうじて空飛ぶクルマのパビリオンの出展だけはあったが、
大きなスクリーンに映像が映り「体験」というだけだったという。
「こういうのを期待外れというんですな」
と訪れていた来場者は苦笑するばかりだった。
あいにくの雨に「雨よけ」にもなるとされていた、リングの下も雨が吹き込み、来場客はびしょ濡れになっていた。
そのため近くにあった日よけの折り畳みパラソルに人が殺到。パビリオンやレストランの長い行列はやむことはない。
広い会場に案内版が十分とはいえず、迷うばかりの子どもたちは「まだつかないの?」「もういやや!」と泣き叫ぶ。
万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」、つまり健康だ。
吉村氏は、大阪府と大阪市などで出展している大阪ヘルスケアパビリオンでは、雨に濡れる来場者を横目にしながら
「万博の初日を迎え、皆さんに来ていただき、素晴らしい幕開け」と胸を張っていた。
しかし会場で記者が目にしたのは、そのテーマとは逆行する光景ばかり。「世紀の大失敗」は目の前なのか。
残念な万博だね
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