3月下旬、東京・歌舞伎町の小さなライブハウスで、ある6人組地下アイドルグループのライブが行われていた。
ミニスカート姿で踊る壇上のアイドルたちに向かい、サイリウムを振りながら熱狂的な声援を送る10人ほどの男性ファンたち……。
ライブ終了後には、ステージの下にアイドルが降り、男性陣は彼女たちの前にぞろぞろと並び始める。1000円を手渡し、握手と記念撮影。そしてまた、列の最後尾に並び直す。
ライブスタッフが「そろそろ……」と声をかけるまで、この光景は何周も繰り返された―。
3月11日、東京都新宿区高田馬場の路上でライブ配信中だった佐藤愛里さん(22歳)が、高野健一容疑者(42歳)にナイフで刺され死亡した。
佐藤さんは、「最上あい」という名前で「配信者」として活動しており、高野容疑者は彼女の熱心なファンだった。
「配信」とは、インターネット上で自分の姿や声を生中継し、視聴者と交流することで、「配信者」は視聴者からの投げ銭やスーパーチャットと呼ばれる有料メッセージを主な収入源としている。
高野容疑者は「最上あい」に多額のカネを貢いでおり、それがやがて金銭トラブルに発展して凶行に及んだと見られている。近年過熱する「推し活ビジネス」の危険性を浮き彫りにした悲惨な事件だった。
社会情報学の専門家である、国際大学・山口真一准教授が言う。
「好きなアイドルやタレントなどを応援する活動のことを『推し活』と呼びます。『会いに行けるアイドル』として登場したAKB48を筆頭に’00年代後半から推し文化が盛んになり、配信プラットフォームの普及した昨今は、配信者も推しの対象になるようになりました。配信は、配信者と視聴者が双方向にコミュニケーションできる新しいビジネスです。投げ銭システムによって両者の距離が近くなるため、過激なファンを生みやすいというリスクもあります」
投げ銭という有料メッセージにより、視聴者は配信者を単に応援するだけでなく、質問を送ることもできる。
投げ銭の額が大きいほど優先的にメッセージを読んでもらえ、時には「太客」「トップヲタ」などと呼ばれて、配信者に認知してもらえることもある。これがさらに推し活を過熱させるのだ。
この配信の普及が追い風となって、より勢いづいた推し活のジャンルがある。地下アイドルだ。
地下アイドルとは、テレビなどで活動するメジャーアイドルに対して、小さなライブハウスで活動し、ファンとの交流に重きを置いたアイドルを指す。
’00年代から徐々に出始め、近年では地下アイドルからメジャーデビューするグループも出るなど、拡大を続けている。
かつての地下アイドルとファンの交流は、ライブや「チェキ撮影会」と呼ばれるイベントに限られていた。
しかし最近は、配信アプリを通じて、ファンとアイドルが一対一の会話を行う有料サービスも一般的になったという。’23年まで活動していた元地下アイドルのSさんが言う。
「チェキ撮影会では運営というアイドルのスタッフが監視しているため、ファンも過激なことはできなかった。一方で、配信では監視する人がいないので、攻撃的になるファンもいます。
20分の通話で、ライブ中の態度が気に入らないとか、他のファンへの対応が気に入らないとか、説教し続けられたこともありました。逃げることもできないので、ただただ恐怖でしたね」
アイドルとの通話は「2分一枠3000円」程度が相場。長時間の通話ができるのは、多額の課金をしたファンだけだ。彼らは、アイドルたちの貴重な収入源でもある。
引用元: ・【20分間ずっと説教された】地下アイドルが行う配信ビジネスが容赦なさすぎる・・・元地下アイドルが語る「衝撃の恐怖体験」
自分の理想を変えるのではなく現実の相手に変化を求める
どこぞの県知事みたいなお人だな
それが嫌なら会社員とかやれば?
恥と大して変わらない
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