調査報告書で示された社員へのアンケートからは、経営陣が社内の信頼を失っていた実態も浮かび上がった。
1月23日に設置された第三者委(委員長・竹内朗弁護士)は、社内外の関係者計222人に、のべ294回ヒアリングを行ったほか、削除された関係者間のメールなども復元した。さらに社員約1200人を対象に、アンケートも複数回実施した。
報告書は今回の事案を、「取引先」である中居氏の「カスタマーハラスメント」だが、フジテレビが「取引先の人権侵害のリスクを『助長』していた可能性がある」とした。「ハラスメントに寛容」と、土壌となった組織風土を批判した。
アンケートでは、広告会社や芸能事務所など取引先との会合で「ハラスメントを体験した」としたのは全体で7・2%、アナウンス室の女性は28・6%。
会合で番組出演者に「体を触られた」「ホテルに誘われた」など、悲痛な声があった。
社内での被害も深刻だ。ハラスメントに遭ったことが「ある」と答えたのは37・7%。女性に限れば47・8%に上った。
「日本ハラスメント協会」の 村嵜要代表理事は「協会の同様の調査で一般企業の平均は10~15%以下。フジテレビは3倍で、特に女性の2人に1人が被害を受けているのはかなり深刻だ」とし、「会社としてハラスメントを防止する気がない」と企業としての姿勢を疑問視する。
社内でのハラスメント被害を「相談しなかった」とする回答は7割近くに及び、「大半が泣き寝入りで、被害者の救済措置が十分機能していないと推認される」と、報告書も指摘した。

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引用元: ・【ハラスメントに遭ったフジテレビ社員は一般企業の3倍】女性は半数が被害 出演者に 「体触られた」 「ホテルに誘われた」・・・7割近くが「相談しなかった」、大半が泣き寝入り
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