県内のツキノワグマ出没件数は、23年度の40件から24年度は2月上旬時点で160件超と、4倍に増加。実際にクマに襲われて大けがを負う事例もあり、対策の強化が求められていた。
クマ被害に悩む秋田県では、ドローンで撮影した映像をAIが解析し、山中に潜むクマを発見するシステムの実証実験が行われている。三重、奈良、和歌山にまたがる紀伊半島のツキノワグマは、東北地方などのツキノワグマとは別種で体格が小さいとされることから、AIが別の動物などと誤認せず、正しくツキノワグマと判定できるかどうかが課題だ。
今回の実証実験は、クマの出没が頻繁な地区を1か所選んで実施する。3台ほどのカメラを設置して24時間監視し、クマとみられる生物が映った際にAIが解析。クマと判定した場合、担当の県や市町職員らにメールなどで警報を送ることを想定している。カメラの有効範囲は100メートル先までと広く、真夜中でも個体の認識が可能といい、クマと判定した際に人々へ警戒を呼びかけるアラーム音を鳴らしたり、クマが嫌がる音を発して追い払ったりする仕組みを加えることも検討する。
このほか、人家に近い場所で、クマが隠れやすい茂みなどを刈り払い、クマを人の生活圏から遠ざけることを目指し、モデル地区を設定して支援。AI実証実験の費用を含め、25年度当初予算案で973万円を計上した。
また、3714万円を計上し、紀伊半島のものとは種類が異なるとされる県北中部のツキノワグマの生態調査を初めて行い、残された毛や撮影した映像から生息域と生息数を分析する。
読売新聞オンライン
2025/02/25 13:00
https://www.yomiuri.co.jp/science/20250225-OYT1T50018/
引用元: ・ツキノワグマの24時間監視にAI、出没急増の三重県が実証実験…課題は正しく判定できるかどうか [香味焙煎★]
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