スキマバイトが承認欲求を「ハックする」 困窮者との親和性 東京を半年「漂流」した26歳男性が語ったこと:東京新聞デジタル
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2025年2月25日 16時00分 有料会員限定記事
〈スキマバイトの隙間〉
スマートフォン1台あれば面接や履歴書なしで手軽に働ける「スキマバイト」だけで、日々の生活費を稼ぐ人は少なくない。
吉田大樹さん(26)=仮名=は2024年秋までの半年間、さまざまなスキマバイトで働きながら、ネットカフェや公園で寝泊まりする生活を送った。
その足取りをたどって見えてきた現実とは──。(中村真暁)
◆コロナ禍で、人生設計が狂った
「何もかもを捨てて、逃げ出したかった」
吉田さんは2024年4月ごろ、1人暮らしをしていた東京都中野区のアパートを飛び出した。
荷物は5万円ほどが入った財布やスマホを入れたボストンバッグが1つだけだった。
自暴自棄になっていた。
北海道で生まれ育った。イベント関係の仕事をするため19年に上京するも、新型コロナウイルス禍になり目当てにしていた仕事が全滅した。
人生設計が狂った。
ドラッグストアでのアルバイトや荷物配送の派遣の仕事でしばらく食いつなぐも、精神状態は安定しなかった。
「貧乏で心も貧しくなり、どんどん無気力になっていきました」
働くことに気持ちが向かわず、食品を買い込んでは眠るだけの生活を送った。
蓄えがなくなると、消費者金融にも駆け込んだ。借金は150万円に膨らんだ。
自宅を出てからはネットカフェに泊まるも、所持金は1カ月ほどで底をついた。
公園や高架下などで寝泊まりし、街中をうろついた。
「風呂に入れなくて不衛生だし、野宿すると人に声をかけられてしまう。寝床代だけでも稼ごう」
そう思い直し、スキマバイトアプリ「タイミー」で本格的にバイトを始めた。
(中略)
スキマバイトの労働者はアプリ名で呼ばれることがある。最初のころは「タイミーさん」とか、「そこの」と呼ばれ、いらっとした。
でも、慣れた。
「人間扱いされないことに、違和感がなくなりました」
一時期、アプリ名で呼ばれることがネット上で話題になった。
それを見ても何も感じなくなった自分に気づいた。むなしくなった。
「スキマバイトの労働者は1日しか職場にいないから、正社員やパートの人からすれば、当然のことができないし手間もかかる。できないやつと思われても、仕方がないですよね」
タイミー社が2024年に実施した調査では、アプリ名で呼ばれた経験がある人は44%を占めた。
こうした呼ばれ方について、「快い・心地よい」と回答した人は34.2%、「快くない・心地よくない」と回答した人は24.3%。「特に何も思わない」が41.5%だった。
吉田さんのように、自分が大切にされていない感覚に慣れてしまう労働者は他にもいるのかもしれない。
◆能力主義の社会で、自分を責める困窮者
倉庫でスキマバイトをしていた2024年10月深夜、急に足の裏に激痛が…
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https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1697205217/
引用元: ・【タイミーさん】困窮者との親和性 東京を半年「漂流」した26歳男性が語ったこと [少考さん★]
小魚が集まって大きな魚に擬態する話
黒い少数の魚は目の場所に
弱者も集団になれば強くなれるんじゃないか
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