太陽光発電に関わる6大企業『通威(Tongwei)』『隆基(LONGi)』『ジンコソーラー(Jinko Solar)』『トリナソーラー(Trina Solar)』『JAソーラー(JA Solar)』『TCL中環(TCL Zhonghuan)』の業績が大規模な損失を計上した――と報じました。
6社の合計で310億~341億元に達する――としています。最大の損失を出したのは中国最大のシリコンウエハーメーカーとして知られる『TCL中環(TCL Zhonghuan)』で、その損失規模は89億元になると見られます。
2025年02月16日のレートで換算して「310億~341億元」は「約6,513~7,164億円」、『TCL中環(TCL Zhonghuan)』の損失89億元は「約1,870億円」。尋常な赤字規模ではありません。
太陽光発電に関わる企業は、川上から主に以下の4つに分けられます。
●ポリシリコン(原材料)製造
●シリコンウエハ(ポリシリコンを加工した製品)製造
●太陽電池セル(ウエハを基に)製造
●モジュール(セルを組み合わせた最終製品)製造
世にもあほらしいのは、この4つの工程の全てが過剰供給で価格が下落。そのため太陽光発電に関わる製造業が大赤字に転落したのです。
『中国太陽光産業協会』(CPIA)によると、2023年01~10月の間で――、
ポリシリコン価格:35%下落
シリコンウェーハ価格:45%下落
太陽電池セルとモジュール価格:25%下落
――という凄まじい状況です。
特にシリコン価格は(新疆・内モンゴルで生産される)、供給過剰によって2023年に価格が70%も下落。2024年もさらに下落が継続して壊滅的な打撃を受けています。
現在、シリコンの価格は1kg当たり約40元で、製造コストを下回る水準に。中国メディア『虎嗅網』は、2022年には1kg当たり307元だったのに、わずか2年で約87.0%も暴落したのです。
しかし、これも中国企業の自業自得です。
他国の市場・産業を食い荒らすイナゴのような中国企業
『IAEA』のデータによれば、2011~2022年で「太陽光発電の設備増設」に中国が突っ込んだ資金は「500億ドル」に達します。太陽光発電で世界を席巻するために政府の補助金も注ぎ込まれて、2023年時点で、中国企業の太陽光発電産業における世界シェアは80%超に達しています。
しかし毎度のことですが、これこそが中国企業の首を締めることになっているのです。
過剰生産性を発揮して「赤字でも造る」安値の叩き合いに陥り、どの企業も傾いているのです。
中国人の貪欲さは「儲かりそう」となると全然違う業種でも参入し、すぐにレッドオーシャン化、会社が飛ぶまで安値の叩き合いを繰り広げます。
最悪なのは、過剰生産性を外国に輸出してその国の企業・市場をイナゴのように食い荒らすことです。太陽光パネルについては、日本企業も犠牲になってしまいました。
補助金を政府から受け取っている中国企業はフェアな競争相手でありません。合衆国を見習って関税を科し、日本市場を食い荒らされないようにすべきなのです。
(吉田ハンチング@dcp)
引用元: ・中国「太陽光発電」関連企業が「みんなで沈む」大赤字。シリコン価格も87%下落 過剰供給で [2/18] [昆虫図鑑★]
販売価格爆上げですね
中韓はよくこういう目に遭う
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