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大腸がん検診として便の中の血液の有無を調べる便潜血検査が行われています。「陽性」になったら、精密検査の大腸内視鏡検査を受けることになります。ところが、陽性になっても、「症状はないし、まあいいか」と放置する人が3~4割程度。何度も陽性と出ても放置する人がいますが、油断は禁物ですよ。そんな方の例を紹介します。
58歳のスポーツマン、3回の便潜血陽性
大腸がんの便潜血検査で陽性になっても3、4割の人は放置…がんは症状が出る前の「前臨床期」7年の間に見つけたい
58歳のスポーツマンSさんは若い時から健康診断の異常値がひとつもないことが自慢。ところが5年前の便潜血検査で初めて陽性の通知を受けました。便通にも肛門にも異常はなく、これといった自覚症状がないので「大丈夫だろう」と思ってそれきりに。翌年の健康診断でも陽性になったのですが、症状がないからとやはり放置。その次の年は出張が多く、健診そのものを受けませんでした。
その翌年には健診を受け、その時も便潜血検査が陽性になったのです。1年は検査を受けず、3回目の異常ですから、さすがに不安になりました。私のクリニックにかかっていた妻に相談して、大腸内視鏡検査を受けることになりました。
大腸内視鏡検査は痛い?
「症状がないので、大丈夫だろうと思っていたのと、大腸内視鏡検査は痛いんじゃないかと思って気が進まなかったんです」と心境を語っていました。
検査は、腸管洗浄液を飲んで大腸をきれいにする時間はかかるが、つらくはないことを説明して行いました。すると、下行結腸にやや 平坦へいたん な30ミリのポリープが見つかり、組織を取って病理検査に出すと、大腸がんと判明しました。
大腸がんになると、下血や腹痛、便が細くなるなど排便の異常が出ることがありますが、30ミリ程度の平坦な病変では、ほとんど自覚症状がないことが多いのです。
内視鏡手術で取り切れた
総合病院の消化器外科に紹介したところ、大腸内視鏡を用い手術で大腸粘膜の病変を取り切ることができたと主治医から報告があり、治療はこれで完了しました。本人も手術後に訪れ、「内視鏡手術で終わって良かった」とほっとした表情でした。1年後に内視鏡検査をして経過を見ることになります。
引用元: ・大腸がんの便潜血検査 3回続けて陽性だった58歳男性 無症状で「大丈夫」…内視鏡検査の結果は? [582792952]
便潜血検査、大腸がんがあると45%検出
日本消化器がん検診学会のデータを見ると、Sさんのように便潜血検査で陽性となっても、大腸内視鏡検査を受けない人が3~4割程度いるようです。便潜血検査でどれくらいの確度で大腸がんが見つかるのか、大腸がんがあった人で調べたデータがあります。1年目の検査で陽性と出た人は45%、2年目70%、3年目83%、4年目91%、5年目95%、6年目97%、7年目99%。Sさんの場合は3回陽性になって内視鏡検査を受けましたが、回数を重ねると精度は高まります。
がんの発生から症状が出るまで7年
大腸がんが発生してから、自覚症状が出るまでの期間を「前臨床期」と呼び、この期間が約7年とされています。一方、症状が出てからが「臨床期」です。便潜血検査を行って、陽性なら内視鏡検査を受けるのは、前臨床期のうちにがんを見つけて、内視鏡による簡便な手術で取り除くためです。
もし、大腸がんがあった場合、理屈の上では、年1回、計7回の便潜血検査を受けていれば、陽性になって、前臨床期のうちにがんが見つかることになります。便潜血検査をあなどってはいけないと思います。(松生恒夫 消化器内科医)
尻の穴に器具入れられるのが苦痛
ホモにはなれないわ
次の年には陰性になったし
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