生死の境をさまよった当時の肺CT画像には、新型コロナの肺炎に特徴的な、「すりガラス状」の白い膜のようなものが写っている。
20日後にようやく退院できたが、彼の生活は一変した。
「登山や水泳が趣味で体力には自信がありましたが、布団を押し入れにしまう動作や、すぐ近くにゴミ出しに行くだけで息が切れるようになりました。集中力も続かなくなってしまい、本や資料を読み続けることができません。
“短期記憶の低下”にも困りました。例えば、車を運転して家族とスーパーに行き、買い物を終えて戻ると、車の場所が思い出せない。ついさっき見た景色なのに記憶が蘇らず、愕然としました」
対策として駐車した場所をスマホで撮影するとか、メモを取るようにしたが、短期記憶の低下は今も残っているという。
このように、短期記憶の低下や、集中力が持続せずに思考が混濁する「ブレインフォグ」は、コロナ後遺症の典型的な症状の一つだ。
コロナ後遺症に悩んでいる人は少なくないが、周囲に打ち明けられずにいるケースも多い。仕事に影響が出る可能性もあるからだ。
コロナ後遺症は「Long COVID」とも呼ばれて世界的に問題となっている。報告されている症状は約200にも及ぶ。
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主なコロナ後遺症の症状
息切れ、記憶障害、ブレインフォグ、疲労感、倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、胸痛、脱毛、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、腹痛、睡眠障害、筋力低下など
コロナ後遺症の症状は、時間の経過によって解消される場合と、長期にわたって慢性化してしまう場合がある。
岐阜大学大学院の下畑享良教授(脳神経内科学)は、コロナの感染によって認知症やアルツハイマー病のリスクが高まると警鐘を鳴らしている。
「コロナはただの風邪」と一部の医師が拡散しているが、その主張を安易に信じることは極めて危険だ。
外科医は、退院して2カ月後、職場に復帰する。手術や当直の業務も再開したが、以前とは違う自分に苦しんだ。
食道がんの手術などは8時間以上、ほぼノンストップ。ベテラン外科医として若手医師を指導する立場でもあり、弱音は吐けない。歯を食いしばって、手術室に立ち続けた。
「手術中は責任感が大きいので、気が張って大丈夫ですが、日常生活で声を荒らげたり、イライラしてしまうとか、以前はなかった症状が続いていました。変わってしまった自分を受け入れるしかないと思いますが」
コロナワクチンの忌避ムードが、広まっていることについて聞くと──
「私は救急外来も担当していますが、コロナに感染して重症化した患者に聞いてみると、やっぱりワクチンを打っていない人が大半でした。
ご自分がワクチンを打たないと判断するのはいいとしても、周りの人にまで『危険だから打つな』と言うのはやめてほしい。結果として重症化したり、命を落としたりするケースを見ています。
ワクチンは普通の医薬品と違って、効果を実感できませんが、重症化を予防する効果は確実にあります。私はワクチンを6回接種しました」

引用元: ・【首都圏の総合病院に勤務する外科医の男性】「私は救急外来も担当していますが、コロナに感染して重症化した患者に聞いてみると、やっぱりワクチンを打っていない人が大半でした」
「日本では約5000万人が新型コロナに感染して、そのうち1割程度が慢性化したコロナ後遺症になっていると言われています。
現在でもコロナ後遺症の患者を受け入れる医療機関が、あまりに少ない。それで各地の患者さんが私のクリニックに訪ねてくるようです」(平畑医師)
患者の同意を得て、コロナ後遺症の診察に同席させてもらった。
2023年5月に新型コロナに感染した、グラフィックデザイナーの片山秋介さん(33)。倦怠感、微熱、ブレインフォグの症状に悩み、1年半近く休職している。
平畑医師は最近の様子を聞き取ると、手や膝の裏、ふくらはぎなどのツボを専用器具で指圧した。
「あいたたっ!」と、思わず声を上げる片山さん。
平畑医師は、コロナ後遺症の治療を保険診療で行う。そのためツボ押しの施術は“無料サービス”。10分間ほどの診察が終了すると、ほっとしたような表情を浮かべて、片山さんはコロナ後遺症の苦労を話してくれた。
「つらい症状に悩んで、6件ほど病院やクリニックに行きましたが、『検査では異常がない』と言われて、どこもちゃんと診てくれません。
ットで調べて、ようやくここ(ヒラハタクリニック)に辿り着きました」
この取材から3カ月後、片山さんは職場に復帰した。まだ体調は万全ではないため、週3の勤務から始めたという。
■後遺症を悲観し、命を絶った患者も
午後9時過ぎ、「新型コロナ後遺症外来」の診察が終了した。
だが、平畑医師の仕事は続く。遠方に住んでいる患者などのオンライン診療が控えていたのだ。オンライン診療が朝の4時までかかる時もある。
なぜ、そこまで患者と向き合うのだろうか?
「コロナ禍が始まった頃、『先生の患者さんが自殺しました』と警察から連絡を受けたことがあります。他にも命を絶った患者が二人いました。遺書にコロナ後遺症を悲観していたことが書いてあった方もいます。私の腕が良ければ、この方々の命を救えたかもしれません。
贖罪の意味で、患者に寄り添う気持ちを忘れずに診療しています」(平畑医師)
■コロナワクチンは後遺症の確率を半減させる
現時点で、コロナ後遺症の特効薬や、決め手となる有効な治療法はない。そのため、対症療法が中心となっているという。
平畑医師によると、塩化亜鉛を上咽頭に擦り込む「上咽頭擦過療法(Bスポット療法)」や、症状を和らげるための漢方薬などの東洋医学も取り入れ、試行錯誤を続けてきた。(※いずれも保険診療)
また、複数の大学病院と連携して、コロナ後遺症の治療法を研究している。
コロナワクチンについて、平畑医師はどう考えているのか尋ねた。
「ワクチンの副反応で体調が悪くなった患者さんも診ていますが、ワクチンのおかげで命が助かった人たちも無数にいるし、コロナ後遺症の確率も半減することが分かっています。いわゆる反ワク運動家が主張している、『ワクチンは百害あって一利なし』みたいな話は全くの嘘です」
自称コロナw
利権ごっこ必死wそんなのまわりにいないよw
自然免疫バリバリよ
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