きっかけは、ホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)が27日に出した指示だった。トランプ政権の方針に合致しているかどうかを精査するため、28日夕方以降、州政府や民間活動団体(NGO)への拠出、対外援助など「全ての財政支援」を一時停止するよう連邦機関に命じた。
約7000万人が加入する低所得層向け公的医療保険「メディケイド」は連邦政府と州政府の資金で運営されており、凍結対象に含まれているのではないかとの見方が広がった。各州が担う事務は混乱し、全米の事務的な運用サイトが一時ダウンする騒ぎとなった。米国際開発庁(USAID)はヒト免疫不全ウイルス(HIV)やマラリアの治療薬の途上国向け配布を停止した。
OMBによると、連邦政府の補助金や助成金、融資は計3兆ドル(466兆円)以上に上り、一部は低所得者向け食料支援や医療助成、学校支援などの財源にもなっている。民間団体が「数十万人の助成金受給者に壊滅的な影響を与える」として異議を申し立てたところ、連邦裁判所は28日、2月3日まで拠出金凍結を差し止める命令を出した。
キャロライン・レビット大統領報道官は28日の記者会見で凍結措置は多様性を重視したバイデン前政権の施策が対象で、メディケイドや中小企業支援などを含まないと軌道修正。OMBや国務省は除外対象を記した文書を追加配布した。
野党・民主党は政権追及の好材料とみて勢いづいている。上院民主党トップのチャック・シューマー院内総務は「無法、破壊的、残酷な決定だ」と政権を批判した。ニューヨーク州など民主党が強い州では、凍結措置を無効にする訴訟も検討されている。
読売新聞 2025/01/29 17:23
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250129-OYT1T50124/
引用元: ・トランプ政権「全ての財政支援」停止で連邦政府混乱 公的保険サイト一時ダウン 治療薬配布停止 [蚤の市★]
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