【鳥取】衰弱して保護された「ウミガメ」、餌を食べるまで回復し一般公開　韓国の水族館が放流し漂着

タイマイは環境省のレッドリストで「絶滅危惧種」に指定されている。12月下旬に漂着しているのを住民が見つけ、鳥取市のとっとり賀露かにっこ館を介して自然館が一時保護していた。漂着時は衰弱していたが、学芸員の小矢野悠造さんによると、年末から餌を取るようになり、現在はアサリやエビ、魚の切り身などを食べているという。

甲羅の長さは48センチで性別は雌、未成熟という。体にはタグが取り付けられていて、その記録から韓国の水族館で生まれ、昨年10月に放流された個体と分かった。

自然館はユネスコの世界ジオパークに認定された山陰海岸ジオパークの地質や生態系などを資料や標本、映像などで紹介する施設で、小規模ながら水族館の機能も併せ持つ。タイマイは出入り口そばの水温20度の大きな水槽でのんびり泳ぎ回っている。「山陰の海岸でウミガメは珍しい。入館無料ですし、ふらっと立ち寄って見てほしい」と小矢野さんは話す。

タイマイは水温が高まる6月をめどに近くの海岸で放流する予定だ。

朝日新聞　2025年1月12日 10時15分
https://www.asahi.com/articles/AST1C3SQWT1CPUUB005M.html