(福島 香織:ジャーナリスト)
(以下抜粋)
中国のSNSにはHMPVの感染拡大に関する様々な情報や噂(うわさ)が飛び交っている。増え続ける感染者への対応に追われる医療現場の現状を訴えるものも少なくない。
北京の主だった医療機関の中には肺炎症状の子供や大人でパンク状態のところもあるようだ。薬局の感冒薬が売り切れ続出で、入手できても通常の6倍くらいに値上がりしており、医療現場では医療崩壊寸前だ、という悲鳴が上がっているらしい。
「北京の良心的な医療関係者」から提供された情報としてネットインフルエンサーの李沐陽が伝えているところによると、ある北京の医療機関では2時間で70人の肺炎発熱症状の患者のレントゲンおよび肺CT撮影を行ったという。また、河南省駐馬店センター病院の医師は、12月の肺炎患者は11月の10倍になったとしている。
この状況は、単純にHMPVの流行のため、とは言えないようだ。インフルエンザウイルス、RSウイルス(ヒトオルソニューモウイルス)、HMPV、新型コロナウイルスという四大感染症の流行に加えて、マイコプラズマなどの細菌性肺炎その他十数種類のウイルス、細菌による複合肺炎による患者急増という見方が出ている。
ここで、にわかに話題になっているHMPVについていえば、2001年にオランダで確認された比較的新しいウイルスなので、目下ワクチンも特効薬もないという。本来、さほど重篤化することのない普通の風邪なみの症状で、一生うちに何度も罹患(りかん)するようなウイルスだ。
だが、北京の医療関係者たちはSNSなどで、現場で収容しきれないほどの肺炎症状の患者が出ていると訴えている。
中国疾病コントロールセンター(CDC)の発表を見る限り、さほど恐れる必要のない状況だという見方もできる。それでも中国のSNS上では、40度以上の高熱が何度もぶり返し、体中の関節痛、筋肉痛、せき、下痢でのたうちまわる苦しさだといった悲鳴のような投稿も散見される。
複数の肺炎が大流行しているのは何も中国だけではなく、日本でもインフルエンザや新型コロナが大流行中で、インフルエンザ治療薬の一部はすでに製造が追いつかず一時供給停止に追い込まれているとか。
ここで日本が考えるべきは、インフルエンザであれ新型コロナであれHMPVであれ、これ以上の感染拡大を防ぎ、社会が安心できる状況を維持するためにすべきことが何かだ。
今、中国周辺国家の医療関係者が大いに懸念していることは、中国当局が、国内の感染症状況について正しく情報公開をしていない可能性だ。
このように中国に対して警戒感が高まるのは1月28日から春節休みが始まり、その前後から何十億という中国人が国内外を一斉に移動するからだ。
海外旅行ツアーのネット検索指数は昨年より51%増で、人気の旅行地は日本、香港、タイ、マレーシア、韓国、シンガポールの順になっている。
中国人に対する訪日ビザも、新たに10年マルチ観光ビザが創設され、ツアー旅行滞在も15日から30日に延長されることになった。準備が整い次第、春ごろから開始されるという。
インフルエンザやHMPV、新型コロナの複合感染拡大がもし中国で起きているなら、金持ちの高齢者にしてみれば、医薬品供給に余裕があり医療設備の整った日本で春節を過ごした方が安全だ。インフルエンザにかかったとしても、日本の方がむしろ安心、ということになる。
つまり、感染症に罹患したからといって旅行を取りやめる必要はないと判断するかもしれない。感染症予備軍があえて旅行先に日本を選択する可能性も十分に考えられるということだ。
引用元: ・中国でヒトメタニューモウイルスが大流行、春節の訪日客増加で日本に飛び火する懸念 新型コロナの再来なのか? [1/12] [昆虫図鑑★]
早く白衛兵を出動させて中国全土を封鎖しろ
それがお前の自慢してた、
世界最先端の防疫体制だろうが
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