昨年12月に韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が宣言した戒厳令(6時間後に解除決議が採択され撤回)騒動に伴う政治的混乱が続き、収束する気配が見えてこない。
大統領による戒厳令宣言について、日本の新聞メディアは「韓国『非常戒厳』 民主主義破壊する愚挙」(朝日新聞)、「正当性欠く深刻な過ちだ」(産経新聞)、「韓国民主化の歴史を否定する『非常戒厳』」(日経新聞)といった批判的な社説を展開した。
とりわけ、朝日は非常戒厳の解除要求決議を成功させた与野党議員らと彼らを支援した市民の存在が権力の暴走を止めた「民主主義の底力」だと高く評価した。
もちろん、こうした論調は的外れではない。ただ、国会に投入された第707特殊任務団など韓国軍の実際の対応、さらには軍と民主主義との関係を考察する記事を期待した筆者としては物足りなさを感じた。
韓国には戒厳令下で軍が民主化運動を武力で弾圧した「光州事件」(1980年)のような歴史がある。今回は、武装した特殊部隊が国会敷地内に入り、窓ガラスを割って戒厳令解除の議決を進める本会議場に進む姿が全世界に報じられた。
毎日新聞は「北朝鮮に関する状況が極めて深刻だ。すぐに出動することになる」と命じられた兵士たちが、「国会議員を全員、本会議場から連れ出せ」と国会議事堂に連れてこられたと報じた。兵士たちは戸惑いを隠せなかった。
今回出動した部隊は最新の戦闘用暗視装置を着け、暗闇でも広く視界がとれる野外銃撃戦用装備で現れた。議事堂内のような近接戦闘ではなく野戦を想定した装備だ。彼らは議決阻止ではなく、対北朝鮮軍への作戦を想定して準備していたことは明らかだ。さらに民間人への攻撃を想定していなかったことも重要なポイントだ。彼らはその後、韓国メディアの取材に「民間人対処の任務にうろたえた」と答えている。
銃にも弾倉が装塡(そうてん)されていなかった。発砲する意思がないと示していたから、市民も強気で対抗できたのだ。
軍隊は暴力装置という一方的な発言を繰り返す人もいるが、軍人も民主主義社会の一員であり市民と相互に影響しあえる存在だ。軍人には国土のほか、国民の生命と財産を守る使命がある。命令に違反しない範囲で彼らは韓国の民主主義を救う手助けをしたのではないか。
戒厳令下で自国民に戦車攻撃を仕掛ける独裁国家と、民主主義が根付いている国家は違う。今回の戒厳令騒動を機に、日本の新聞メディアには軍と民主主義の関係を考察する記事を発信してほしい。
産経新聞 2025/1/5 10:00
https://www.sankei.com/article/20250105-DUWZV2KHJZIMHJFPNJTDJOIOZE/
引用元: ・【産経新聞】韓国「戒厳令」騒動、日本の新聞報道に求めたい「軍隊と民主主義」に関する考察 [1/5] [ばーど★]
その場で抗命しないでサボってるのはただのサボりなんだがw
その辺りを美談に仕立てようとしてたのがすごく気持ち悪かった
権力の暴走を止めた「民主主義の底力」だと高く評価した
議員の反対で無効になるような戒厳令なんて意味ないからやめたら、ほんと馬鹿らしいよなあw
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